ステラナイツ イン スノードームリゾート
占掛なずなさん作「ステラナイツ イン スノードームリゾート」の春の物語をプレイしました。 なずなさんのご厚意で「ステラナイツ イン ツーリストファームリゾート」の専用シチュエーション表も併用させていただいています。 (リンク先は検索よけの都合でR18となっています。ご了承ください) 監督:綾川 参加者:占掛なずな、炉鈴、夜船(敬称略) 【登場人物&自己紹介】 (横のアイコンクリックでキャラクターシートが閲覧できます) ペア1:淡緑色の百合
レオン・スノウマリン :
「わたくしは水族館マリンコンチェルト館長の息子、レオン・スノウマリンと申します。皆様よろしくお願いいたします。
好きなものは海。実家の水族館が大好きです。あと、その…
お兄様、も大好きです。お兄様はとても素敵で…わたくしの憧れでございます。わたくしもお兄様のようになれたら、と思いまして、日々努力をしております。
ええと、このくらいでしょうか?お兄様と共に笑顔にするために、世界がより良くなるために、微力ながら尽くさせていただきたいと思います。」
クリストフ :
「僕はクリストフ・シュテルネンリヒト。一応実家は資産家だよ。
僕のことは好きに呼んでくれても構わないけれど…、うん、気軽にクリスと呼んでくれたら嬉しいな。
…………ああ、「お兄様」と呼んでいいのはレオンだけだからごめんね。
僕は星を見るのが好きだったのだけど、レオンのご実家の水族館で行われていた催し物の、プラネタリウムとクラゲ水槽のコラボがとても素敵でね。…ふふ、あれ以来、海も好きなんだ。
とくにほら、真っ暗な深海で光る魚は星みたいだろう?
………は、いけない。こんなにはしゃいだらレオンに笑われてしまうね、「お兄様」として模範にならないと。
…この事はレオンには内緒だよ? よろしく。」

透羽 雀(すかしば すずめ) :
「私は、透羽 雀(すかしば すずめ)という。フィロソフィア大学で昆虫と植物について研究をしている。私自身はこの地の生まれだが、祖先は特殊進化をした昆虫である。そのため、少々の先祖がえりを起こしているため、人によっては怖がらせてしまうだろう。
先祖返り、といったが、具体的には、大食漢である。あと、体内に特殊な器官があるため、それを制御するため、手足に蒸気機関をつけているんだ。今日は、この地で研究のヒントを見つけたり、純粋に休暇を取ったので相棒とゆっくりしに来たんだ。よろしく」
天璋院 龍弥 :
「…………。
え、自分も言わないとだめですー?えー、よくないですかー?だめー?はぁ…仕方ないですねー。
自分は天璋院龍弥です。ここじゃない、別のとこ出身で、クローンとして作られましたー。いろいろあってここにいるんですけどねー。
ああ、あと、虫とか動物とかには自分おいしそうに見えてるらしいですねー。あと隣人の方。たぶん、植物が生えてるからだと思いますけど。
正直どうでもいいんで、好きに食べてくれて構いません、痛いのもどうでもいいので。
……これ、オフレコなんですけど、あの人に夢を見ちゃったんですよね。綺麗で優しくて、残酷な夢。だから、まだ、死ねないなって、まがい物のくせにおかしいですよねー。
まぁ、そういうことで。ほどほどによろしくおねがいしますー」

テオドール :
「どうも、紳士淑女のみなさまこんにちは。俺はテオドール・R・パッヘルベル。学園都市のどこかの街で喫茶店を営んでいる、まあいわゆる店主ってやつだよ。
生きがいは、自分の顔の良さを使った悪戯をして人の反応を見て楽しむことだよ。え、性格悪い?心外だなあ…。
最近は、働き者のパートナー兼友人を餌付けするのが趣味でもあるよ。食費の事でよくお小言食らうけど、美味しいものを美味しく食べてくれるのは素直に好感かな!
近くを通った際にはぜひ遊びに来てね。…と、こんなもんかな。どうぞよろしく」
信濃 黄金(しなの こがね) : 「はじめまして、私は信濃 黄金(しなの こがね)といいます。アーセルトレイの階層をまたにかけてあっちこっち走り回る郵便配達員です!皆さんの大事なお手紙や小包、確実にお届けします!!」
信濃 黄金(しなの こがね) : 「私は小さいころに重い病気の治療をして以来、ただでさえ代謝がいいところに薬の副作用でおなかが元気になりすぎて、常におなかをすかせてます。……それが原因でちょーっと仕事中に行き倒れて、偶然今のパートナーのテオさんに助けられたんです」
信濃 黄金(しなの こがね) :
「最近はよくテオさんに餌付けされてる気がするけど、えっと、あの、本当に食費大丈夫ですか?すごく心配です。
と、とにかくもし町中で見かけたらよろしくお願いしますね!!」

エリス :
『私はエリス=C=フランシス。永遠のヴィクトリアの世界から来た隣人です。
…あ。数年前に事故で声が出なくなってるので、筆談で失礼しますね!(`・ω・´)』
エリス : 『今は、パートナーのコーレアと一緒に、素敵なおうちで二人暮らししながら、大学への進学準備をしてるところで…………知ってる? コーレアってね、すごいの! ものすごい努力家で、格好いいのよ! あと、ぽーんとお家を迷いなく買っちゃう思い切りの良さ! そこにしびれるあこがれる!(*>ω<*)』
エリス :
『あとはあとは………………えっ、時間押してる? 巻で??? ごめんなさい、コーレアの事語り尽くそうと思ったらうっかり…!(*ノωノ)
え? 自分の紹介をしろって?
…とにかくコーレアが大好きです、以上!』
コーレア : 「ふふ、ごきげんよう皆々様。私はコーレア・A・スペサルティン、旧世界の楽器と今の世界の楽器作成の技術を掛け合わせた、新しい素材で作った楽器を売っている資産家一家の末娘よ」
コーレア : 「家が家だから、本当は声楽に通じてたらよかったんだけど…残念ながら私は音痴でね。学校ではピアノとハープを専攻してるわ。エリスとは、その時に出会ったようなものかしら」
コーレア : 「あの子の声を聴いた瞬間に、この子は本物の天才だ!って歌声に惚れ込んだの。もちろん容姿も文句なしに天下一品だけれど、いつか彼女の隣に並び立てるようになりたい!と奮起するきっかけになったくらいには大事な女性(ひと)よ」
コーレア : 「私?普段は周りから王子様とか言われてるけれど…ふふ、なんの事かしらね。私は、大事な友人と共に穏やかな日常を過ごせればそれで満足なの。確かに困った人には手を差し伸べてるけれど」
コーレア : 「今はあの子が一番の最優先よ。私だってエリスの事、大好きな気持ちは譲れないんだから!…そんなわけで、よろしくね」
プロローグ
「……君の手には2枚のチケット。君の隣には大事なパートナー……
そして、目の前には宝箱のようなスノーリゾート……
雪と氷の花園にはキキョウ・ユリ・ゼラニウム
中央に凍りつくは歪なシロツメクサ
『銀剣のステラナイツ』
願いあるならば剣を取れ。
人々の笑顔、その思いをもって守ってみせよ」
第一章 チェックイン
ここがいま大人気の「スノードームリゾート」!早くチェックインして楽しもう!- レオン&クリストフ
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クリストフ : 「はぁ…気分が華やぐね」
僕は今、レオンと一緒にスノードームリゾートのお風呂に浸かっている。…チェックイン初日、まだ日も明るいけれど、新作風呂モニタリングと称したこのイチゴ風呂の話を聞いたら入らずにはいられなかった。クリストフ : 「りんごやみかんは聞いたことがあるけど、苺は初めてだね」
苺を一つつまみ、じっと見ては湯に戻す。…おいしそうだなぁ…は、いけない。お風呂に入れた果物を食べるだなんて兄として示しがつかないじゃないか…。レオン・スノウマリン : 「お兄様もなのですね。ふふ、わたくしも初めてでございます」楽しそうに笑顔を浮かべて、湯船につかる
レオン・スノウマリン : 「いちご、美味しそうではありますが…。はしたない、ですよね」少し恥じるように眉を下げた
クリストフ : 「レオン…」
まさか同じようなことを考えていたなどと。僕の弟(※血はつながってない)可愛すぎませんか。クリストフ : 「…ふふ、お風呂から上がったら、ちゃんと冷えた苺を食べようね。生の苺以外にも、ケーキやパフェなんかもあるそうだよ」
一瞬食べたいなぁなどと思った自分にも言い聞かせるようにして、僕は彼に言った。レオン・スノウマリン : 「素敵ですね!イチゴはまるで鯛のように赤赤としておりますし…!」はっとして、少し視線を逸らして「ええっと、こういうことではありませんね…。お恥ずかしいです…」
レオン・スノウマリン : 「お、お兄様は甘いものはお好きでしょうか?」誤魔化すようにちょっと声が裏返った
クリストフ : 「なるほど、鯛かぁ…綺麗な赤だね」
魚で例えるところが彼らしい。そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。クリストフ : 「僕? ああ、もちろん甘いものは好きだよ。…もしかして、そういう風には見えないだろうか」
甘党な自覚はある。…が、こんなことを聞かれるのは、いつも無糖の飲み物を好んでいるせいだろうか。レオン・スノウマリン : 「い、いえ、そういうことではないのですが…。」あわあわと、視線が右往左往とする。
レオン・スノウマリン : 「お兄様がわたくしと同じ好みでらしたらいいなぁ、と思いまして…」
クリストフ : 「ああ………」
神様、僕の弟やっぱり可愛すぎませんか。クリストフ : 「ふふ、なるほど。きみも甘いものが好きなんだね。…後でたくさんおいしいケーキをいただこうね」
レオン・スノウマリン : 「深海魚が光を獲物と認識するように、わたくしも甘い物には弱くて…。お兄様とお揃いでしたら、とてもうれしいです…!」
レオン・スノウマリン : 嬉しそうに笑って、クリストフの手を掴む「本当ですか?わたくし、お兄様とあーん、なるものをしてみたいと思っておりました。よろしいでしょうか?」
クリストフ : 「ふふ、僕もお揃いで嬉しいよ」
クリストフ : 「…え。あーん…というのはあれかい? あの、あーん…かい?」
仲のいいもの同士が食べ物を食べさせるあれだね?クリストフ : 「ふふ、もちろんさ。…僕もやってみたかったんだ、いいよね?」
レオン・スノウマリン : 「本当ですか!?」ぐいっと前のめりになりキラキラと表情を輝かせる。
レオン・スノウマリン : 「わたくし、憧れておりまして…お兄様とできるなんて夢のようです。もちろん、お願いいたします!」ふんす
クリストフ : 「はは、可愛いことを言うね。…うん、それではもう少し温まったら、上がろうね」
ぽんぽんとレオンの頭を撫でる。クリストフ : 「今日はたくさん、おいしい苺のお菓子を食べよう。」【了】
- 雀&龍弥
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透羽 雀(すかしば すずめ) : 「あ……」
餌をもって差し出した手を、この子たちはするりとすり抜けていく。中には餌だけちゃっかりとっていく子もいる。
「どうして……」
ここは、スノードームリゾートにある「リス園」。相変わらずダウナーな相方を連れて気分転換にリゾートに来て、リスと戯れるという楽し気なうたい文句に期待して、エサを持ってやってきたのはいいが……。
「なんで私のところに寄ってこない、リス!!」天璋院 龍弥 : 「知りませんよー。」リスのやってこない相方とは真逆にリスに埋もれながら、空を見上げる。「あれじゃないですかー。君は強いから、それがわかるってやつじゃないですかー。知りませんけどー」
天璋院 龍弥 : というか、自分リスにハムハムされてる気もする。べつにどうでもいいか
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「こ、こんなところで圧倒的な力関係を感じ取らなくていいんだ、リスよ……ほら、こっちおいで」
リスにほぼ全身埋もれて、何なら花の部分かじられているんじゃないかと言わんばかりの相棒が、私はうらやましくてたまらない。
そして、またリスは餌だけとって、私を遠巻きに見ている。
「君たち、私は給餌機じゃないんだぞ?」天璋院 龍弥 : 「実質的には同じなんじゃないですかー。」あ、今食べられた、ちょっといたい。まぁ、どうでもいいか。「そうやってー、餌だけもってー、そんなに変わらないと思いますよー」
透羽 雀(すかしば すずめ) : ……正直に言おう、私は、相棒の発言を聞いた瞬間、何かが切れた感じがした。
何もしないのにリスや小動物に好かれる相棒に対して、多分私は嫉妬してしまったんだ。
その結果、私は、手に握りしめていたえさの袋を力強く握って中身を粉々にしてしまった。それが伝わったのだろう。相棒の周りにいたリスも一気に離れていった。
「う、う、う………なんでよぉぉぉぉ、なんで来ないのぉぉぉぉ……」
涙があふれだす。
「私、ただ、リスちゃんなでなでしたいだけなのに……」天璋院 龍弥 : これが“本来の”自分なら、オリジナルであればアドバイスの一つでもしていたのだろう。偽物である自分がする必要は欠片も存在していない、けれど
天璋院 龍弥 : 「餌ではないですけど、美味しそうな自分ならいますけど」起き上がって、君へと違づいていく、多少離れていくが、少しは残っている。主に頭。
天璋院 龍弥 : 「植物でよければどーぞ」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「ヒック……えぐ……」
リスを頭に載せたまま近づいてくる相棒。確かに彼はおいしそうなのだが……。
「今だけ……頼らせて……」
彼に近づいて、彼の頭をなでながら。リスに手を伸ばす。
今度は、逃げなかった。そっと、リスをなでる。
「あなたのそのおいしそうなところも、役に立つのね……」天璋院 龍弥 : 「知らないです。」痛いのは痛いけれど、耐えれるからどうでもいいし、リスに目の前の彼女ほど心動かされるわけでもない。
天璋院 龍弥 : けれど、自分に夢を見せた彼女が悲しんでいるのはなんとかしたい、と思う。偽物の自分があの頃みたいな感情を持っている、なんてばかばかしいと頭の片隅では思っているけれど、まぁ、悪くないとも思っている。
天璋院 龍弥 : でも、このまま撫でられるとたぶん頭の花なん個か落ちるな。まぁどうでもいいか。「気が済むまでしたらいいんじゃないですか」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……」
黙って相棒の頭をなでているうちに、花が取れそうになり、リスも逃げていった。
相棒の前でさすがに泣きはらすのはあれだけど、たまには頼ってもいいかもしれないと思った。
「いけない。花が取れたら痛いものな。……よし、そろそろ戻ろうか。春とはいえ、まだ寒い。風邪をひかれるとお互い困るからね」
「……ありがとう」と、抱いていた頭を放した瞬間に小さく、相棒に言う。聞こえてるか、はわからないが。
【了】 - テオドール&黄金
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テオドール : 「…ふむ。お店に使う分はこれくらいでいいかな」
ここの農園には育ちのいい季節のお野菜や果物がいっぱいあって収穫が楽しい。本格的に仕入れ先として交渉してみようかなあ…と独り言ちながら、ある程度の量でひとまず区切りをつける事にする。テオドール : とある日にリゾートのチケットを持ってきて「たまには慰安旅行でもどうですかー?」って誘ってくれたパートナーのこがちゃんに感謝しつつ、その当人と一旦合流する為に紫色の長髪を探して辺りをきょろきょろと見まわした。
テオドール : 「ふふ、なんだかあっちから楽しそうな声がするなあ。こがちゃんほんと分かりやすいよね」
……果物のブースの方から、何とも幸せそうな気配を感じ取ったのでそっちに行ってみよう。多分あの声はこがちゃんだろうからね。こういう時の勘は結構当たるんだ。信濃 黄金(しなの こがね) : 「ううーん、幸せ……」
相棒のテオさんを誘ってやってきたリゾートで、隣接する農園での果物収穫ができると聞いて、期待してやってきたけど、期待以上!!
宝石のように真っ赤ないちごが、私の持ってる容器にたくさん収まってる!ああ、どうやって食べようかしら……信濃 黄金(しなの こがね) : 「っ、いけないいけない、これは家に持ち帰るやつ!!今食べちゃいけないやつ!!」
容器にふたをして、絶対に空けないように自制する。私だって、我慢くらいできるんだから!
「……でも、おなかすいたなあ……」
こんな時に、私の体質は厄介。ただでさえ燃費がいいのに、おなかが元気すぎるせいでいつも空腹になってるんだから。信濃 黄金(しなの こがね) : でも、目の前には赤いきれいな……おいしそうないちごがたくさんなっている……。
きょろきょろと辺りを見回す。まだ、テオさんはこっちに来てない。
「……一個だけなら、いいよね?おなかすいた……」
手を伸ばして、いちごをもいで、口に運んで、一口かじる。甘酸っぱい果汁が口いっぱいに広がって……。
「おいしーい」
……気が付いたら、一つだけのつもりが、三つ食べちゃってた……。ああ、もう、私のおバカ!!テオドール : 「…………んぶふ、」
我慢しようとして結局3粒つまんでしまっている様子を、ちょっと後方から笑いを堪えつつ気配を消して少しずつ近付いていく。……ふふ、別に我慢なんてせずどれだけ食べたっていいだろうに、変なところで遠慮しちゃうのはこがちゃんのちょっとした欠点だと思うんだ。
この前だって「ちゃんと経営考えてますよね???明らかに食費すごい事になってません???」って遠慮して食べようとしないんだもの。律儀と言うか、何というか。テオドール : 「こがちゃーん!こっちの収穫は終わったよ!そっちはどう?」
食べたいものを食べたいときに食べたいだけ食べられるのって、結構難しい事なんだからね。
ついでに俺も1粒のいちごをつまみながら、こがちゃんの肩をたたきながら声をかけた。テオドール : 「わ、このいちご美味しいなあ。この籠をいったんお部屋に置いたらまた後で収穫しに来よう。……おや、」
いちごのおいしさを楽しみながら、こがちゃんのほっぺにおべんとがついているのを発見したけれど、……うん。今は黙っておこうね。
なんでって?時差攻撃で指摘した方が反応が楽しいだからだよ。信濃 黄金(しなの こがね) : 「にゃあ?!」
テオさんに隠れてこっそり食べたいちごの味に至福と複雑な気持ちが混ざった顔をしていたら、当のテオさんに肩をたたかれてびっくり!!……ば、ばれてないよ、ね?
「わ、テ、テオさん。うん、こっちの収穫もいい感じだよ!!」
テオさんの籠にはいっぱいのいちご。多分、お店で使うやつ。ここの農園のいちごはおいしいから、メニューに加えたら話題になるだろうなあ。信濃 黄金(しなの こがね) : 「……つ、つまみ食いとかはしてませんよ?」
食べながら収穫するのはいいことになってるけど、私が食欲の赴くままにそれをやったら、ブラックホールと形容されたおなかが際限なくいちごを欲しかねないから、あえて自制してる。
だから、我慢して3粒だけで済ませてる。さすがにほかの人が収穫する分まで食べてしまうのはいけないってわかっているし。テオドール : 「ふふ、なあにその素っ頓狂な声。別に悪い事してるわけじゃないんだから、そこまでびっくりする事ないじゃないか…ちょっと悲しいなあ…」
ちょっとだけ視線が泳いでるのだけど、気が付いて……なさそうだね。俺は親でもないんだから別に怒ったりしないし、気にしないで欲しいんだけどなあ…。テオドール : 「そうそうこのいちごね、今度ダマンドタルトを作る予定だからそれにのっけてみようと思って。…試作品出来たら呼ぶからまた味見をお願いね」
と、彼女が話題にしてほしくなさそうだったので敢えて別の話をする。まあ気にしてることをずっと話題にされても窮屈だしね。テオドール : 「いつもインフラを支えてもらってるから今回の旅行は全力で楽しもうね。俺だけじゃなくて、きみだってちゃんとこの旅行を楽しんでくれないと俺も楽しくないからさ」
言いつつ彼女の頭をぽんぽんと撫でる。
こがちゃん見てると、実家にいるであろう食いしん坊な末の弟を思い出してちょっと懐かしい気持ちになるんだけど……何というか、…時々こがちゃんからも似たような視線をもらうような気がするから、案外お互いを通して家族でも思い起こしてるのかな?信濃 黄金(しなの こがね) : 「だってテオさん、たまに気配なく近づいてきてることがあるから……」
肩をたたかれてびっくりしたんです、と言ってやっと冷静になる。試作するタルトの味見をお願い、と頼まれたから、というのもあるけど。
「味見なら任せて!と言っても、味見と言って結局全部平らげちゃいそうですけど。……もちろん、このリゾートのすべてを楽しんでいきますよ!お風呂だって、リス園だって、この農園だって!!」
信濃 黄金(しなの こがね) : テオさんに頭を撫でられると、今は離れて暮らしてるお兄ちゃんを思い出す。私が病気になって、こんな体質になって、みんながはれ物に触る扱いをするようになっても変わらず接してくれて、おいしいものを食べさせてくれたお兄ちゃん。
なんとなく、テオさんはお兄ちゃんに似てる気がする。だから、一緒にいて安心するのかもしれない。
テオさんとなら、このリゾート、満足いくまで楽しめそう。テオドール : 「あっはは、ごめんねえ。これ癖なんだ。あ、これは反応にはまってるとかではなく、無意識の方ね」
悪いとは思ってないので適当に受け流しつつ、即答された任せて、の宣言にやっぱり気持ちは和んでいくばかりなのだけれど。テオドール : 「…あ、農家さんがなんかお客さんを一か所に集めてる。何かあるのかな…一緒に行ってみる?」
そうこう話しているうちに農家さんが、一期大福をふるまってくれることになったらしい。出口の方に他のお客さんを集めているようなので、彼女を振り返って同意を求める。
そのついでに、テオドール : 「…あとね、こがちゃん。ほっぺについた果物は拭っといた方がいいよ」
ってこっそり小声で教えてから、捕まらない内に先に立ち上がって、返事も聞かずにとててーって小走りで、出口の方へ先に向かってこがちゃんを置いていくね!()信濃 黄金(しなの こがね) : 「え、あ、え?!ちょっと待ってくださいよ、いつから気が付いてたのー?!」
癖だといわれて思わずむくれてると、ほっぺの果物を指摘されて、思わず動揺してしまう。いつばれたの?つまみ食いしたの。もしかして、最初から見てた?!信濃 黄金(しなの こがね) : 指摘しようとしたら農家さんがみんなを集めてるほうにさっさと小走りに行っちゃったから、思わず、お菓子を持って行った時の弟を追いかけるように後を追ってしまう。
「待ってよ、もう!!」
頑張って追いつこうと小走りに走ってるうちに、またおなかが減ってきた!!もう、こんな時に私の体は!!
早く追いつかなきゃ!
【了】 - エリス&コーレア
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エリス : ──今、私達は噂のスノードームリゾートに遊びに来ている。
発端は忙しい引っ越しを終えて暫くしてからのこと。…なんと、コーレアのご家族が、引越祝いと称して、このホテルの三泊四日ペア宿泊券なるものをくれたのだ。エリス : チェックインして早速、色々見て回った後、気になるものは片っ端からコーレアと一緒に参加したりして、そろそろお部屋へ戻ろう………そんな時に、ここのオーナーが突発的に特設のバーを開くとのことで、二人でバーのカウンターに席について、ドリンクをごちそうになることになった。
エリス : ………といっても、私達はまだ未成年なので、当然ながらノンアルコール。隣の農園で収穫した果物をたっぷり使ったお茶やジュースだ。
エリス : 「…!(おいしい!)」
声に出して言いたいけど、私の声帯は相変わらず機能しないままだ。
『おいしいね』
改めて、筆談用にいつも持っているペンでメモに綴る。コーレア : なんというか、いつもいいって言っているのにもかかわらず…当家の親ばかたちが宿泊券を送り付けて来たので、エリスと一緒に春のリゾートに遊びに来たわけですが。
これが存外楽しいもので、どんなものでも彼女なりに、二人で楽しめる方法を見付け、またお互いの新しい面を発見していく。今までもこれからも、こんな状態が続けばいいのにと思うくらいの、幸せな時間だった。コーレア : 今は、オーナーさんの突発バーで二人してジュースを飲んでいる。流石にここでアルコールを飲むと色々不味いのは当たり前なのだけれど。
私はさっぱりしたリンゴジュースを頂きながら、声に出して美味しい、と言った後に筆談用のメモ帳にも同じ文面を書いて私に見せてくれたエリスに向かってにっこり微笑んで見せた。コーレア : 「ええ、本当に。…こっちを選んで正解でしたわね、エリス」
コーレア : 彼女の声帯が機能しない理由を知っている身としては、早く不自由なく過ごせるようにしてあげたいなと痛感するばかりだけれど。その表情を見てさらに落ち込むのはエリスなのですから、心配をかけないようにするのが私の務めと言うものです。
「貴女は何のジュースを頼んだのかしら」エリス : 「(そうだね)」
こっちにしてよかった、言葉にする代わりに頷いた。どこに行っても行かなくても、コーレアと一緒なら楽しいけれど、町から離れてこういう場所で一緒に遊ぶのは初めてで。エリス : 『私は、フルーツいっぱいのアイスティー』
小さめに切ったシロップ漬けのフルーツに、アイスティーが注がれている。どれか一つに絞る…ということができなかったので、この贅沢チョイスにした。
『これ、家でも作りたいな…』コーレア : 「あら、たくさんのフルーツが入っているのね。…なんだか宝石が散りばめられているみたいで綺麗だわ」
一つに絞れない優しい彼女の事ですから、ただひたすらに可愛いなあと思いつつ。家でも作りたいとの言葉にうなずきます。……よし、旅行から帰ったらすぐに、このアイスティーのレシピの作成から始めなければ。コーレア : 「冬だと雪景色が楽しめますけれど、春に来るのもまたいいですわね。…もしよかったら、この後は季節の植物を見て回らない?」
春は様々な植物が芽吹く季節ですから、きっときれいな景色が望めると思い、そう提案してみる。
…ふふ、実はちょっと飲み過ぎてお腹が膨れているから、と言うのもあるのですけれど。エリス : 『見た目も楽しくて、おいしくて、これ好き』
時々ストローが詰まってしまうのが難点だけど…これは太さを変えれば問題はなさそう。コーレアのことだもの、きっと今…レシピを考えてくれている。エリス : 「…!(行きたい!)」
ペンよりも先に、首が動いた。こくこく。
『来たときもちらっと、色とりどりのお花畑が見えたの。近くへ行ったら、きっととてもきれいだと思うの』
それに、コーレアの背景にはお花が似合う。お花もフリルもレースも、可愛いものがとても似合うのだ。
(…あ、コーレア用にドレス持ってくるんだったな…)コーレア : ペンを動かすよりもジェスチャーの方が早いと思ったのか、それとも衝動なのか。こくこくと素早く振られた首に思わずクスッと笑いながら。
「ええ、それはとってもきれいでしょうね。ふふ、最近は忙しかったからゆっくり眺める時間もありませんでしたもの」コーレア : …なんというか、ちょっときらきらした視線を向けられているような気がするのですけれど、これはアレです。
お花とかフリルとかレースなどのかわいいお洋服を着せたいな、と思われているのでしょう。視線が私の背後の透明な空白であるところを見るに、背景にお花でも見えているのでしょうかねえ。コーレア : 「そうしたら、また季節がひと巡りした次の年にも来ましょうね。
その時は、お互いに似合うと思うドレスを準備して、ちょっとしたワルツでも踊りましょう?きっと楽しいわ」エリス : 『なんだかんだで、荷物を片付けたり色々あったから…』
引っ越しもそもそも、ついにエクリプスとして倒されるのだ…って覚悟をして、余生を穏やかに過ごすため(ちょっと大げさだけど)だった。
──結局、女神の間違いだったのだけれど。エリス : 『本当に? 約束よ』
とても楽しみだと、笑顔を向ける。…ううん、きっと果たせなくなるかもしれないけれど。
だけど、私はそれでも、大好きなコーレアと一緒にまたここに来たい。
──勝たなくちゃ。コーレア : 「ええ、もちろんですとも。負けないように全力を尽くしてみせますわ」
どんなに無謀な事だって、最初から諦めてしまってはかなう事もかなわなくなる。
決意は心の奥底にしまっておいて、今は純粋に、このリゾートを満喫しようと立ちあがる。コーレア : そうしてエリスに恭しい仕草で手を差しだし、挑戦的な笑顔でお誘い文句を。
「それでは参りましょう?我が姫君。春の花園へ」【了】
第二章 二日目
ステラバトルの前だけど、リラックスしたいな。ここに来たみんなの笑顔を見たい!- レオン&クリストフ
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レオン・スノウマリン : お風呂から上がれば、少し、甘いものが食べたくなってしまいました…。すこし浮かれすぎでしょうか…。けれど、やっぱり…。意を決したようにお兄様の袖を軽く引っ張り見下げる。
レオン・スノウマリン : 「あ、あのお兄様。スイーツビュッフェをご一緒にどうでしょうか…?」子供っぽいでしょうか…?
クリストフ : 部屋へ戻る途中に、レオンに袖を引かれて立ち止まる。見上げると、なんとも可愛らしいお誘い。
「ああ、勿論。ここへは楽しみに来たのだから、やりたいことも食べたいものも遠慮しなくていいんだよ」
二つ返事でOKに決まっている。むしろこんな可愛いお誘いを断る愚兄なんてどこにいるというんだ。クリストフ : 「それに、ここのスイーツビュッフェはケーキの種類が豊富だと聞いてるよ。もしかしたら、水族館の催しのヒントになるかもしれないしね」
レオン・スノウマリン : 「本当ですか!?ふふ、ありがとうございます。お兄様は、いつもお優しいですね」むんと両手を握って嬉しそうに笑う。
レオン・スノウマリン : 水族館という一言を聞いて、すんと浮かれた表情は引っ込み「なるほど、たしかにそうですね。食品部門と競合してデザートと企画展を同時にできれば集客が一時的なアップが見込めますし」
クリストフ : 「ふふふ、兄として当然だよ」
嬉しそうなレオンに微笑み返す。こんなに喜んでくれるんだ、お安いご用だ。クリストフ : しかし、レオンの顔が突然すんと真面目になる。…あ、これはスイッチを入れてしまったかな。水族館のことになると真面目になるところも、魅力だけどね。
「企画展で人気があったデザートは、イベントが終わっても新たな定番商品にもできると思うんだ」レオン・スノウマリン : 「たしかに人気のものは恒常にできるかもしれませんが、今ある定番人気を押しのけれるか…。限定商品ということで頼まれる方が多いでしょうし…」そこまで言って、はっとする。
レオン・スノウマリン : 「……込み入った話をお聞かせしてしまってすみません…。つい、その、熱が入ってしまいまして…」すっと視線を逸らして
レオン・スノウマリン : 「は、早く行きましょうお兄様!」
クリストフ : 「ふふ、水族館のことになると君はとても真剣だからね。…僕は君のそういうところ、とても羨ましいな」
元に戻ってしまって、話の続きができないのは少しさみしいけれど。クリストフ : 「…ああ、そうだね。人気のスイーツは出されて秒でなくなるという噂だし、急ごうか」
あくまで噂だし、多分人気のものはそれなりに多く作っているだろうとは思う。それでもやはり、ビュッフェとは戦いなのだ。レオン・スノウマリン : 「羨ましい、ですか…?お兄様にそんなこと言ってもらえるようなことではないと思うのですが…」実際、お母様にはよく怒られている。集中すると何もかもを忘れてしまうと。
レオン・スノウマリン : 「それは、いけません!スイーツが逃げてしまわれます!」ふんすふんす
クリストフ : 「好きなことに真剣になれるのは、とてもいいことだと僕は思うよ。ふふ」
僕も君くらい、演劇に真剣になれればと思う。…若干、スランプ気味なのだ。内緒だけれど。クリストフ : 「よし、スイーツが逃げないうちに急ごうか」
レオンの手を引いて、ビュッフェが開催されているホールへと向かう。レオン・スノウマリン : 「真剣でないから好きでない、なんてことはありませんし…。それに、わたくしのはクセ、に近いですし…。」テレテレ
レオン・スノウマリン : お兄様に手をひかれてホールへと向かう。「お兄様、イチゴアイスはいかがですか?」
クリストフ : 「癖でも、それが将来に生かせるのは素敵だと僕は思うよ」
うん、僕の弟ってこんなにもすごいんだよなあ。全世界に自慢したい。クリストフ : 「あ、イチゴアイス。…うん、いいね、食べたいな」
ここのフルーツを使ったアイスは、中の果肉が大きめで食べ応えがあると人気なんだそうだ。レオン・スノウマリン : 「そう、ですかね…?わたくしはなんとなくですし…」
レオン・スノウマリン : 「ご一緒に食べましょう!」うきうき
クリストフ : 「ふふ、そうだね。イチゴアイスを食べて…その後は何がいいかな」
クリストフ : 和洋折衷、ちょっと工夫したら子供の頃に憧れた「僕の考えた最強のスイーツプレート」的なものもできてしまいそうだ。
「ケーキもアイスクリームも、たくさん楽しまないとね」レオン・スノウマリン : 「ふふ、そうですね。お兄様の好きなものを知りたいです。わたくし、お兄様の好きなものが作りたいです」
レオン・スノウマリン : 「そうすれば、帰ってもまた食べれますし。お兄様を誘う口実になります!」ちょっとだめかな?という顔をしながら
クリストフ : 「僕だって、まだレオンの好きなものは全部知らないし、どんなお菓子が好きか知りたいな。…あ、でも」
クリストフ : 「僕を誘うのはね、きみが少しでも話したいって思ってくれるならそれだけで充分な口実だ。…もちろん、一緒にお茶会のお誘いも大歓迎だよ」ウィンクをしながら答える。
レオン・スノウマリン : 「…!」
レオン・スノウマリン : 「お兄様、かっこよすぎます…!物語の中の王子様みたいで…。はい、もっと一緒にお茶会したいです…!」
クリストフ : 「ふふ、これでも三年間ずっと王子様役をしていたからね。」
役者冥利に尽きる、というものだ。クリストフ : 「…さあ、それじゃあ、好きなお菓子を持っておいで。僕はその後で選んでくるから、そしたら今日のお茶会を始めようか」了
- 雀&龍弥
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透羽 雀(すかしば すずめ) : 「ふう、はあ……天璋院、ついてきてるか?」
スノードームリゾートは、冬しか見どころがないかと言われたら、私は否定したい。スキーができる冬が人気なだけで、他の季節も色々とやっているのだ。
その一つが、今、私と相棒が参加している「トレッキング」だ。このスノードームリゾートは、敷地内にそこそこ広い山がある。そこを、オーナーたちが遊歩道として整備して自由にトレッキングできるようにしたという。
……ところで、さっきから相棒が無言なんだが。本当に、ついてこれているのか?天璋院 龍弥 : 彼女の後ろを歩く。疲れた、けれどもまぁ、仕方ないことだろうねー。だって、あの日からちゃんとした運動はあまりしてないし。でもまぁ、そこそこいけるかな。
天璋院 龍弥 : そう思ったのが間違いだったと気が付いたのは、自分が足を滑らしたときだった。あー、空が綺麗だなー。死んだらどうなるだろ
透羽 雀(すかしば すずめ) : 私は、昆虫の……オオスカシバという蛾が祖先だ。昆虫は、人より、感覚が鋭敏な部分がある。先祖返りした私は、そんな彼らには及ばないが、普通の人より、小さい音を聞き取りやすい部分がある。
だから、気が付いた。何かが、後ろで滑り落ちる音に。振り返ると、後ろを歩いてたはずの相棒が姿を消していた。
「……天璋院?」透羽 雀(すかしば すずめ) : いやな予感がして、地面に這いつくばる形で遊歩道の下を覗き込む。……いた。少々高い場所から落ちたのか、それとももともとなのか、下の地面にひっくり返って虚空を見つめている。
「天璋院!おい、大丈夫か?!動けるか?!」
彼に対して声をかける。けがをしてないか、心配だ。天璋院 龍弥 : “本物”ならこんなヘマしないんだろうな。と、虚空を見つめながら思う。まぁ、偽物の自分にはこんなものだろう。
天璋院 龍弥 : 「………あ、大丈夫ですよー」そんなことを考えていたからか、昔のクセでそんなことを口にした。そして、起き上がろうとして、激痛に顔を歪めた
透羽 雀(すかしば すずめ) : 大丈夫だといいながら、立ち上がろうとした相棒の顔が苦痛にゆがむ。足を痛めたのか?
相棒が落ちた周囲を確認する。少し離れた場所に、先ほど歩いた遊歩道が見える。ここから降りるのはさすがにきついが、手足にはめた蒸気機関の蒸気を使って浮かび上がった状態でゆっくりと彼のもとへ降りた。そして、彼に手を差し伸べる。
「大丈夫じゃ……なさそうだな。肩を貸そう。立てるか?」
蒸気機関の回路を変えれば、彼を背負うのも可能なんだが……。天璋院 龍弥 : ああ、本当に眩しい。どこぞの草花なんてほっとけばいいのに、自分に手を貸すなんて、本当に君は優しい。
天璋院 龍弥 : 「…ほっといても大丈夫ですよー。たぶん30分もしたら、歩けるようになるのでー…。」ひらひらと手を横に振る。大丈夫、きっと
透羽 雀(すかしば すずめ) : 私は、つくづく思う。この、相棒の、生きることをあきらめた感。いや、生きることだけじゃない、すべてをあきらめた感。
これは、母から伝え聞いた、祖先が住んでいた星の人々の姿に似ている、と。
彼らは、異常に巨大化し、本能の赴くままに食欲を満たすためだけに自分たちを攻撃する植物怪獣に対して、あきらめていたのだ。
一部の……私の祖先を含んだ力ある昆虫たちが特殊な進化をして一度は撃退したものの、怪獣は蒸気機関を取り込んでさらに強くなり、それを、祖先たちは再度撃退した。
そんな彼らの陰で、力なき昆虫たちはあきらめていた。早く終われとただ祈るだけだった。
そんな彼らと、相棒の姿は重なる。透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……君は……生きたくないのか?なぜ、そんなに、すべてをあきらめている?それで……君はいいのか?」
……思わず、手を差し伸べた体勢のまま、固まった私は、相棒に、聞いた。天璋院 龍弥 : 「偽物に、生きる価値ってありますか?」
天璋院 龍弥 : 全て、全て自分のモノではなかった。名前も実績も家族も、全部が代理。記憶でさえも、本物のためのもので、何もない。「良いも悪いも意味がないんですよねー。なにもないのに」
天璋院 龍弥 : いつもと同じように同じような声色で、ただ虚空を見つめて返した。きっと君にはわからないでしょうね。それでいいんですよ。たぶん、それがフツウなんですから
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……私は、君が言う、君の「本物」を見たことがない。あったこともない。だから、私にとっては、今目の前にいる君、それこそが「本物」だとおもう」
相棒の言葉に、しばらく考え込んで、私は彼に答える。
「私は、君がまぎれもなく「本物」だと思う。偽物だって?だから何だ?君が生きてきたことそのものも、偽物だと決めつけることは、君自身に対して、失礼なことだ。そして、私にとっては、君が偽物だろうが、本物だろうが、些細なことだ」
そう、些細なこと。極限の状況を乗り越えた祖先たちの戦いに比べたら、すべては、些事だ。
天璋院 龍弥 : ずるいなぁー。この人は。クールぶってるくせにこんなにも真っすぐに伝えてくる。本当にずるい。
天璋院 龍弥 : 「失礼も何も、野花に渡す礼なんてないと思うけどな―…。」すっと瞳が雀さんを映す
天璋院 龍弥 : 「ねぇ、ならさ、一つ教えてくれるかなー。自分は自分のこと、俺って言ってもいいの?オリジナルの真似したっていいのかなー?」助けてっていってもいいのかな
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……ここには君がどんなことをしても、責める人はいないだろ?君が、一人称を変えようと、そのほうが楽であるなら、やればいいと思う。君がやりたいことを存分に、思いっきり、やればいい。私は、それをとがめない」
法的に引っかかること以外は、ね。と言いながら、相棒の腕をつかんで、立ち上がらせて肩を支える。
「オリジナルの真似でも、なんでも、それが君を形作っているなら、いくらでもやり給え」天璋院 龍弥 : 「そうだね。ありがとう、俺の光(ステラナイト)」昔、昔、まだ幼い時。あこがれた英雄がいた。真似をしようとした。許されなかったけれど、あの時はわからなかったけれど。
天璋院 龍弥 : 「お礼に俺の花食べてもいいよー。美味しいからさ。あ、泥ついてたらごめんね。」笑顔を浮かべて、楽し気に言う。「俺は君の隣に立ってもいいの?」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「ああ、もちろん。君は私の大事な相棒だからね。もっと言うとしたら……大事な友人でも、ありたいと思うよ」
さすがに直接取るのは痛みを伴うと思うので、肩を支えた際に落ちてきた花を食べる。昆虫が祖先ゆえか、ベジタリアンな私としては、相棒がおいしそうに見えてしまうのは仕方がないが、それで傷をつけるのは本末転倒だ。
「ああ、君の花はおいしいね」
そろそろ、トレッキングに行ったまま帰ってこない、とリゾートの人が探しに来てしまうだろう。心配をかけさせないように、彼を支えて、ホテルに戻ろうじゃないか。了 - テオドール&黄金
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信濃 黄金(しなの こがね) : テオさんと一緒に、ゆっくりと農園の見学。喫茶店のメニューに使えそうな野菜や果物、リゾートの料理のメニューとか、見ているうちに私が食べたくなってきちゃうなあ。
……と、いけないいけない。私の食欲はちょっと落ち着こうね?今は、テオさんと一緒に見学を……あれ?
「……テオさん?」
信濃 黄金(しなの こがね) : いつも食材や食事のことになると情熱的に話すはずのテオさんが、妙に静かだ。いやな予感がして、後ろを振り向く。私と一緒に行動していたはずの、テオさんの姿が……なかった。
「え、ちょ、テオさんどこ行ったの?!!」
これはまずい、テオさん、方向音痴だから迷子になってるかも!え、いつからはぐれてたの?!早く見つけなきゃ!テオドール : 「ええっと、このお野菜は洋食向きだから…」
農園の地図の案内に従って、こがちゃんとゆっくり見学をしている最中。色んな食材を見ながらあーでもない、こーでもない、と新作メニューのレシピ案を組みながら歩いていた。
いつもなら「その味付けならもうちょっと甘めがいい」だとか「この組み合わせのランチセットがあったらいいなあ」だとか、お客さんの目線で色々と提案してくれているこがちゃんの声が返ってくるはずなんだけれど…。テオドール : 「……あれ、こがちゃんがいない……?」
振り返ってみると誰の姿もない。ついでに言うとここはもう果物の区画。さっき見ていたはずの野菜の区画はいつの間にか通り過ぎていて、どう戻ればいいのかも全く分からない。
詰まる所、
「…………こがちゃんがいない、んじゃなくて、これは……俺が迷ってしまったパターンかな……」信濃 黄金(しなの こがね) : 「テオさーん、どこいったのー?」
来た道を戻ってみる。いったいどこらへんではぐれたんだろ……。歩きながら、テオさんが静かになったポイントまで戻るけど、テオさんはいない。
「あ、これ思ったより早い段階で迷ったやつだ」信濃 黄金(しなの こがね) : 確か、記憶が正しければ、野菜のところまでは確かに一緒にいた。テオさんが考えていたレシピにちょっと口を出すというか……こうしたほうがおいしくなるんじゃないかなとか、この組み合わせはどうかなあ、とか言っていた記憶がある。
「うーん、確か、サラダにあう野菜の組み合わせを考えていた時かな……いや、もしかしたらシチューの具材の組み合わせを考えていた時かも」
……すれ違ったときにちゃんと見つけられるようにしっかりゆっくり歩いたのに、いまだに、テオさんと会えないなあ。どこだろ……。テオドール : 「うーん…はぐれた時にどう合流するのか、話し合っておくのを忘れていたね。またこがちゃんに心配をかけちゃうなあ…」
街で迷子になるなんて日常茶飯事だし、それでもなんやかんや街の人が分かりやすいところまで案内してくれるから、いつもはそこまで心配する事も無かったんだけれど…。
このリゾートに来れたのが楽しすぎて、いつもやっている筈の対策を失念していたね。テオドール : 今頃、こがちゃんもあちこち探してくれているだろう。…こういう時は、こっちがむやみに動くと余計にすれ違うだけだから動かないでね、って、いつだか話してくれていた彼女のアドバイスを思い返しながら、少し冷静になろう、とそこら辺に座る。
それから目を瞑って、いつも店内の蓄音機で流したり、弾いたりしている曲たちを思い起こす。
しばらくすると気持ちも落ち着いてきて、ついお気に入りのフレーズを口ずさんだ。意味は解らないけれど、どこかの世界の言葉で友情をテーマにした曲である事も、こがちゃんが教えてくれたんだっけ。配達したことがある場所で聞いたことがあるって言ってたっけなあ。
「~♪」
うん、やっぱりこの歌、好きだなあ。
あわよくば、これで見つけてくれたりしないかな。信濃 黄金(しなの こがね) : 「……今度からテオさんに、位置情報発信機能が付いたキーホルダーを渡しておくべきかなあ……」
と、かなり我ながら物騒なことを考えつつ、テオさんを探す。テオさんがしょっちゅう迷子になるレベルの方向音痴だというのはもはや周知の事実だけど、ここまでとは。
今回は町中みたいに案内してくれる人もいないからなあ、みんな観光客だし。
とりあえず、前に迷ったときにテオさんに「むやみやたらに動くと余計にすれ違うから動かないでね」と伝えておいたから、もしかしたら、じっとしているかもしれないと思いつつ、農園の中を移動する。信濃 黄金(しなの こがね) : 「……ん?あれ?」
ふと、私の耳に聞きなれたメロディーが飛び込む。小さいけど、確かにそれは、私が郵便配達先で聞いた、お気に入りのメロディー。テオさんもこの曲を気に入って、店内で流すBGMとして音源を入手してたやつだ。確か、友情をテーマにした曲だったっけ。
「もしかして……」
このメロディーを奏でてるのがテオさんだという確証はないけど、でも、かすかな希望を見つけたからには、しっかりつかみたい。
少しずつ、少しずつ、音が大きくなる方向を確かめて進む……。そして……。
「テオさん!!」
ようやく私は、テオさんを見つけ出した。テオドール : 「~♪」
気の赴くままに口ずさんでいると、微かに砂を踏みしめる音が聞こえてきた。一瞬止まったそれは、その次から確信めいた動きで段々と近づいてくる。…おや、これはもしかして…。
そう思いながら後ろを振り向いたと同時に、俺の名前を呼ぶ声と、心配したような、安堵したような表情の女性が立っていた。
ああ、こがちゃんだ。テオドール : 「おーい、こがちゃん。こっちだよー」
ひとまず安心だけでもさせたくて、場違いと分かってはいるけれど笑顔で手をひらひらと、彼女に向かって振る。そうして立ち上がってから、
「またやっちゃったみたいでごめんね。みつけてくれて、ありがとう。…怪我とかは、してない?大丈夫だった?」
ちょっとだけ眉尻をさげて頬を掻く。
いくら方向音痴と言えど、成人して店も持ってるのにこの調子では、いつか自宅に帰れなくなってしまうかもしれないなあ…と反省しながら。信濃 黄金(しなの こがね) : やっと、テオさんを見つけて、私は心配と安堵が混ざったような顔をする。笑顔でひらひらと手を振る彼のもとへずかずかと歩いていく。
「もう!もう!どこにいってたんですか!!」
思わず涙目になって叫ぶ。いろいろな感情がないまぜになって噴出する。
「心配したんですからね!!!!!!」信濃 黄金(しなの こがね) : 迷ったのは自分なのに、私のことをまず心配するのはテオさんらしいけど、私の!方が!よほど心配した!!!!
「……二度と会えないかと思ったじゃないですかぁ……」
この人、いつか街中で迷った挙句、家に帰れなくなって近所の人に喫茶店まで案内されるという本末転倒をやらかすんじゃないかしら?!
ちょっとこれは、反省しててもしばらく許してあげない!テオドール : 「あの、ずっと探してくれてたんでしょう?その状態で叫ぶと喉痛めちゃうから、悪かったから、声落として」
きっと、休む間も惜しんで探してくれていた。ならば今の彼女は、相当喉が渇いてしまっている筈だし、なによりお腹も空いて来る頃だろう。
涙目で感情を噴出させる彼女なんて滅多に見ないから、こっちもからかっているどころではなく、柄にもなく焦って…おそらく見当違いの発言をしてしまっているかもしれない。
テオドール : 「……今は一応、パートナーだからさ。二度と会えないなんてことは、多分ないとは思うんだけれど」
どうしたら笑顔になってくれるかな、と考えながら、彼女の頭を柔く撫でる。
「…………俺もね、その気持ちがよぎってしまうくらいには、不安だったから。本当にごめんね。
お詫びと言うのもなんだけれど、女神さまからのお願い事を終えたら、」
自分に何ができるかを必死に考えて、でも、思い付いた事と言えば。
「こがねちゃんの好きなもの、全部作ってあげたいなって、思うんだ。だから、いまから、何が食べたいか、考えておいてね」
そう言ってから、彼女の返事も聞かずに手を握って、恐らく入って来たであろうドアをくぐる。
今日はもう下見も十分したし、何よりこれ以上心配されるのは、俺も堪えるなと感じたから、ね。(了) - エリス&コーレア
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コーレア : 「…うん、どのイチゴも綺麗ね」
今日は、折角だからといちご収穫の体験をさせてもらっている。複数グループまとまっての行動だから制限時間は設けられているけれど、我先にと採りに行く人もおらず、各々のんびりとしたペースで収穫を楽しんでいるようだった。コーレア : 瑞々しく色づいたイチゴたちはどれも美味しそうで、新鮮なうちについ、摘んでしまいたくなるのだけれど。
「ふふ。あともう少し集めれば、2人でタルトを作れるくらいにはなるかしら」
これだけいっぱいあるのだから、そのまま食べる分と、お菓子作りに使う分も有り余りそうで。帰ったら一緒に作る事も提案してみようかな…とつい、楽しくなってしまうの。
貴女との何気ない日々が、今は何より大切だから。
そう言えば、エリスはどのくらい集められたのかしら。
ここに来る前は、心なしかうきうきしているように見えたけれど…と、辺りをきょろきょろと見回してみた。エリス :
エリス : 『〜♪』
丸々とした苺を、一つ一つ摘んでいく。大きすぎず、小さすぎず、きっとコーレアはこれでお菓子を作ろうと言うはずだから、それにちょうど良いくらいのものをじっくり見て。エリス : 『………、』
ふと、苺を摘む手が止まる。こんな悠長にイチゴ狩りなんてしていてもいいのだろうかと。
『…!』
首をぶんぶんと横に振る。うん、いいよね。エクリプスがイチゴ狩りを楽しんではいけないだなんて、誰も言っていないし。
(…これくらいにしておこうかな)
小さなかごいっぱいの苺を見て一息。そろそろあっちの方にいるコーレアと合流しよう。コーレア : 「……あら、あんな所に」
いつの間にか離れていたらしいエリスを見付けて、足早に合流する。ただでさえお人形さんみたいに愛らしい彼女を、なんともまぁ不躾な視線で見遣る輩とすれ違いながら、心の内で舌打ちをしたのはおくびにも出したり致しません。
「お疲れさま、エリス。収穫は楽しんでいらして?」
お互いの籠にいっぱいになったイチゴを見て思わず笑顔がこぼれてしまった。コーレア : 楽しんでくれていたのだな、と思って嬉しくなり、ついエリスの柔らかい金髪を撫でてしまう。
それに気が付いて、咳払いをひとつ。ちょっと気恥ずかしいし照れてしまうけれど、気を取り直して提案を。
「そう言えばさっき、農家の方々が何かを振舞ってくれるのだと、お見えになっていたようだから…もし良かったら、一緒に行ってみましょう?」
そして彼女をエスコートする為に、騎士さながら笑顔で手を差し出すの。
私はいつだって貴女を護る王子であり、騎士でありたいと思うから。
エリス : 『…!』
こちらに寄ってくるコーレアに大きく手を振る。…あ、いけない、うれしくてつい……。これは淑女がはしたないとか言われ…………………………………なかった。頭撫でられた。
コーレアの籠の中も苺でいっぱいなところを見ると、彼女も楽しんでいるようだ。うん、よかった!エリス : 『? …!』
コーレアのお誘いに、二つ返事で首を縦に振る。一体何が振る舞われるのだろう。わくわくしながら、王子様のように手を差し出してくる彼女の手を取る。
──今日も私のコーレアは格好いいなぁ。コーレア : 手を取ってくれた事にどこか安堵しながら、案内に従って行ってみれば。
そこでは農家の人たちが桃のゼリーを振舞っていた。
「こんにちは、農家さん。楽しい経験をさせてくださってありがとうございます。……私たちにも、ひとつずつ頂けるかしら?」
一通りのお礼を述べてから2人分のゼリーを受け取って、ひと息つけるテーブルで早速食してみる。
「……、これは」
今まで食べたどんなゼリーよりも美味しかったわ。…言葉を失って真顔になってしまうくらいには。コーレア : 「…………お兄さまに掛け合って、果物の仕入れの専属契約をしてもらえるように…………いや、でも、これは全アーセルトレイの民に食べて欲しい……悩ましいわ……」
今の私の顔は百面相もいい所かもしれない、と思ったところで我に返る。いけない、今は純粋に楽しまなくては。コーレア : そしてふと、エリスを見つめて。
「エリス、……ふふ、なんだか私、今、とっても幸せよ」
「貴女とこうして、なんでもない時間を過ごせていることが嬉しいの。…それがより一層、食べるものを美味しくしてくれるのかしらね」
私たちがしようとしている事からかけ離れているからこそ、噛み締める。
そう長くは続かなくても、今のこの幸せを、ね。エリス : 農園の人から振る舞われた桃のゼリーを食べて、コーレアが一瞬真顔になった後、何か言いながら百面相をしている。一体このゼリーに何があるのだろう、おそるおそるスプーンで掬って一口…………
『〜♡』
………とてもおいしい。農園の桃が美味しいのもそうだけれど、これは作り方にも一工夫ある気がする。なるほど、コーレアが百面相になるのもなんとなくわかる…気がする。
『…、(専属で契約して、お菓子に加工して流通する新事業はどう?)』
メモに一筆してコーレアに見せる。エリス : 「…?」
唐突に言われたその言葉に一瞬きょとんとする。
(私もよ、コーレア)
そう微笑み返す。うまく笑えているだろうか。
『!(大好きな人と一緒だから、美味しいものがもっと美味しいんだよ)』
この幸せはあと少しで終わってしまうかもしれないけれど。
でも大丈夫、どうなっても私は後悔しない。最後まで戦うと決めたのだから。了
幕間 三日目・夜
深夜。ホテルの客室、ナイター営業のゲレンデ、すべての場所から、いざ、出陣!ステラバトルに勝利すると、「スノードームの騎士」の勲章を得ることができます。
- レオン&クリストフ
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レオン・スノウマリン : こんなにも楽しいひと時だが、ステラバトルがある。
お兄様との願いのために、わたくしたちは戦いにいくのです。
だからこそ、美しい景色を共にしながら、というのは言い訳でしょうか?
たまたま聞いたオススメの場所というのを目指して、お兄様と共にあるけば。
視界に広がる一面の星空。
まばゆく広がるそれは、地元では見られない景色。
「綺麗ですね。お兄様!」クリストフ : 「本当にきれいだ」
戦いの時間が刻一刻と迫り来る。それでも、このリゾートで夜を迎えるのは今日が最後だからと、こうして偶然耳にした星のよく見える高台を目指している。
「…普段は町の明かりで見えない星たちも、よく見えるね」
目的地まではまだあと少しだけど、ここからでもよく見える。…きっと高台に到着したらもっとすごいのだろう。レオン・スノウマリン : 「はい、キラキラと輝いて…。海から見たらもっと素敵なのでしょうね。」
きっと、海面から見た夜空は遠くて、だからこそ、美しいのでしょう。
海面に映されたこの美しい夜空もきっと素晴らしいと思います。
「海が遠いのが、残念です」クリストフ : 「ふふ、今回は山の方だったからね。…海が恋しくなってしまったかな?」
本当にレオンは海が好きなんだね、と、残念がる彼の頭をなでる。…ほんの少し背伸びをしながら。
「そうだな…………、うん。そしたら、次の夏休みは海の方のリゾートへ行こうね。ダイビングもできるところにしよう」レオン・スノウマリン : 「い、いえ。…いえ、そうですね。少し恋しいかもしれませんね」
くすくすと笑い。
「お兄様にはかないません。わたくしのことをすっかり見抜いてしまわれるんですから」
山も嫌いじゃない、が、わたくしの一番好きなものは海だ。
海に、恋しているといっても過言ではないのかもしれません。
「嬉しいです。お兄様、お兄様とダイビングができるのも、お兄様とまた出かけられることも」
お兄様の温かい手に撫でられるのが、喜ばしい。
いつの間にか、身長は抜いてしまったけれど、貴方の背中は未だ大きいままクリストフ : 「ふふ、これでもきみの兄だからね」
…血はつながっていないけれど、それでもレオンは僕の弟だと思っている。だからこそ、僕は兄として彼の好きなものも、考えも理解していたい。
「僕もだよ。…そうだ、帰ったら早速夏休みの旅行計画を立てよう」
まだ春休みも終わっていないのだけど、それはそれだ。どんどん僕を追い抜いていく弟と、いつまでこうしていられるのかもわからないから。
「そしたら、一学期も頑張れるだろう?」
レオン・スノウマリン : 「それは素敵ですね!お兄様の水着も新調いたしましょう!」
瞳をキラキラさせてお兄様を見つめる。
どんな旅行になるだろうか。
どこへ行こうか。
どこでも、お兄様とならきっと楽しいだろうけれど。
「もう、それではわたくしは旅行目当てに勉学に努めているみたいじゃないですか!」
「これでも、貴方の弟ですよ!」クリストフ : 「ふふ、ごめんごめん。先の楽しみがある方が頑張れるって意味だったんだけど」
そうだね、今の言い方は僕が悪かった。
「僕の弟はちゃんと学ぶ事があって励んでいるからね。…とても誇らしいよ」
…あまり目的もない僕とは大違いで、…とは言わないでおこう。目的がないなんて、兄として恥ずかしい。
「…だから、必ず勝ってほしい」
君が立派になる姿を見ることが、僕の願いの原動力だから。レオン・スノウマリン : 「それならいいですけども…」
先の楽しみなんて、毎日たくさんありますよ。
お兄様の公演も、実家の魚たちも、お客様との触れ合いも。
「もちろんです。貴方の弟ですから。」
貴方の、自慢になれるように、自慢であれるように。
わたくしは努力いたしましょう。
「ふふ、もちろんです。お兄様。お兄様の力を貸してもらえれば」
わたくしは、わたくしの大切な人を護りましょうクリストフ : 「ああ、勿論…きみのためなら、いくらでも力を貸そう。」
それが兄として、僕ができることだから。
きみが戦っている間は、僕は何もできないけれど。
──それでも、僕はきみの願いのために。レオン・スノウマリン : 「大丈夫ですよ。だから」
【どうか笑ってください、わたくしのお兄様(ヒーロー)】
ヒーローが、世界を救えない。なんて悲劇、いりませんでしょう?クリストフ : 「…ああ」
きみは僕をヒーローだなんていうけれど、僕にとってはきみが、僕を救ってくれたヒーローなんだよ。
【勿論、きみが笑顔で居てくれるなら】
すう、と、僕の身体は光に溶けてレオンを包む。これから僕は、彼の剣となり、鎧になる。レオン・スノウマリン : 光が消えた時、レオンの姿は変わっていた
レオン・スノウマリン : 和服に、丸眼鏡をした、まるでそれは書生のよう。「ふふ、お兄様に相応しい恰好であればいいのですが」
レオン・スノウマリン : 「わたくしのお仲間はどなたでしょうか。家に来てもらえるような方ならいいのですが」とん、と歩けば足元では水が跳ねる。まるで、海面をあるいてるように
クリストフ : (和装はちょっと意外だったけれど、とてもよく似合ってるよ)
心の中で語りかける。多分、聞こえていないかもしれないけれど。
(──さあ、行こうか)了 - 雀&龍弥
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透羽 雀(すかしば すずめ) : 深夜。ホテルの客室から私は外を眺めている。後ろには、相棒がいる。ステラバトル目前、私は、相棒にあることを伝えようとしている。……私が、ステラナイツに選ばれたその日、思っていたことを。
「……天璋院。私は、君に話したかな。私の過去を。私が、弱き者にも手を差し伸べようとする理由を。そして……私の先祖の話を」
パートナーには、話しておくべきだと思った、この事実を。天璋院 龍弥 : ああ、これは大切な話だ。
何度か、感じたことがある。
「んー、自分聞いたことないですねー。」
「俺でよければ、聞きますよー」透羽 雀(すかしば すずめ) : ……私は、話す。自分の祖先が異常な進化を遂げた昆虫の星から来たもので、何なら、私はオオスカシバという蛾の一族であることを。
異常進化を遂げた理由が、星で同じように異常進化を遂げた巨大な植物型怪獣を撃退するためであること。
私が、伊達メガネをつけているのも、手足を蒸気機関で覆っているのも、先祖返りが起きて、鋭敏になった感覚を抑えるためだったり、とんでもないパワーを制御するためであることを。
「それまでは、先祖返りで得た力を持て余していた。これで何ができる?この力では人を傷つけるしかないじゃないか、と」
「でも、貴方と会って、女神からステラナイツに選ばれた時、思ったんだ。この力は、正義を行使するために、授かったものなんだ、と。そのひから、私は正義のためなら、猫探しから人探しまで、何でも手を差し伸べてきた」
すべては、正義のためなんだ、と、私は相棒に背を向けて聞こえるように言う。……直視しないのは、相棒に軽蔑されやしないかという、不安があったからだ。天璋院 龍弥 : 「やっぱり、君は優しい人ですねー」
目を細める。
眩しい、眩しすぎるくらいに。
「なんで背中なんて向けてるんですかー?正義のミカタさんがー」
そも、自分だって花の生えた種族だ。
それだけ、ともいえるけれど。
「俺は、そんな君だから、君の夢を追いたくなったんですよ」
綺麗ごとを言うだけ、実現しようなんて誰も思ってなかった世界で。
君は実現しようなんて、そんなことを実行したのだから透羽 雀(すかしば すずめ) : 「君は、私についてきてくれるのか?うっかり、君を食べてしまうかもしれないのだぞ?」
相棒の言葉を聞いて振り向く。今だってそうだ、ステラバトルが近づくたびに、相棒を食べたくてたまらないのを必死にこらえている。虫の本能がうずいているのを必死に制御している。
「……私と、ともに正義を遂行してくれるのか?天璋院」
伊達メガネを外しながら、私は尋ねる。天璋院 龍弥 : 「いや、それでもいいんですよ。俺は。痛いのは、慣れてますし」
それに、虫に食べられるのは、わりとよくあることですし。
…あ、肉は食べないですよね。花だけですよね?
肉は…回復するのちょっと遅いので面倒ですかねー。
「はぁ…今更聞かないでくださいよー。夢を見てしまったのは、君のせいなんですよー?」
「君と共に、正義なんてものを追いましょうね。俺なりに」
すっと、視線を逸らすと、「まぁ、誰かのクローンの自分ですけど」透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……ありがとう。やっと、戦場に出る覚悟ができた」
いくら私でも、正義を遂行する意思があっても、ほんの少しだけ、勇気が足りないことがある。
相棒は、私の背中を押してくれた。
「安心してくれ、花だけだ。あるいは、蜜を吸うか、だ」
こういう時、草食昆虫は安心できる。好みの葉っぱしか食べないからね。
「なら、君なりに、正義を体現する姿を私に見せてくれ」
【あなたの正義のために、あなたの存在理由のために】
相棒に手を差し出して、私は言う。天璋院 龍弥 : 「そうですかー。それは何よりですねー」
ふわっと笑みを浮かべる。
君の背中を押す、なんて、ちょっとしか意識してなかったけれど。
まぁ、できたのならそれでいい。
「あ、花だけなら全然、今でも後でもいいですよ?」
大したものでもないですし。コレ。
「まぁ、期待はしないでくださいねー」
視線を逸らしておく。
【君の正義のために、君の夢をともに追うために】
相棒の手を握り、その言葉をいう。
甘い香りと共に花弁が風に舞う。
「俺の存在理由、君と見つけたいなんて、ねー」
その言葉と共に、天璋院の体は消えた透羽 雀(すかしば すずめ) : 花弁が私の体を包む。甘い香りが私の感覚を先祖のそれである鋭敏なものにする。
私の姿は、蒸気機関で動く羽を背中に、オオスカシバの体色をイメージしたワンピース、触角をイメージしたカチューシャ、そして……一振りの槍を持ったそれになっていた。透羽 雀(すかしば すずめ) : 「さて、行こうか天璋院。私なりに、正義を遂行しよう」
蜂に間違われやすいオオスカシバゆえ、あえて、蜂の針をイメージした槍を選択したのは、私なりのお茶目心だ。
蒸気機関で、羽をぶぶっ、と動かす。体が浮かぶ。目の前に、キキョウの花が現れる。それを突き抜けるように、私の体は高速で飛び……そして、消えた。了 - テオドール&黄金
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信濃 黄金(しなの こがね) : 「……やっと落ち着いた……」
いま私たちは、リゾートホテルの階段に座り込んでいる。というか、階段の端の柱にもたれかかっているし、何なら、数十分前まで、私はひたすら果物をおなかに突っ込んで暴食の限りを尽くしていた。
さっきの農園での迷子事件が、ステラバトル直前まで尾を引くなんて思ってもみなかった。とりあえず、私の感情だけでも落ち着かせないとと思って、食べた、ひたすら食べた。そしてやっと、今、落ち着いた……。
「……テオさんに悪いことしちゃったかな……」
そういって、私は、テオさんを横目で見る。直視は、まだできない。テオドール : 「(…うーん、流石にまだ怒ってるよねえ)」
階段の頂上、踊り場付近の手摺に俯せ気味に寄りかかりながら、気が付かれないような小さな小さな吐息を零す。先刻の迷子騒ぎは思ったよりこがちゃんの精神に堪えていたらしく、つい先ほどまで果物をドカ食いしていた。
見るに見兼ねて…というより、正直このままほっといたら糖尿病になってしまうな…と心配だったこともあり、こうして夜のお散歩をお誘いしてみたのだけれど。
「……さっきは本当にごめんね。許してくれとは言わないけれど、そろそろバトルも控えているし機嫌を直してくれたら嬉しいなあ」
ああ、こんなことを言いたくて一緒にここまで来たんじゃないのに…ままならないなあ。テオドール : ……いったん思考を空にして、聞いてみたかった事を聞いてみよう。ずっとずっと、疑問だったこと。
「まあそれはともかくとして。…ねえこがちゃん。俺ずっと気になってたんだけど、
初めて逢った時からきみ、俺に対して動じてなかったよね」
「大抵の人は俺の顔を見るなり動揺するものだったから、ちょっとびっくりしたんだ。…どうして、そこまで平然としていられるの?」
自画自賛ではなく、事実だ。
何度も顔を合わせていれば慣れてくれる人も多かったけれど、小さい頃からずっと、今までの人生で出会ってきた人は殆どが俺の顔を真っ先に凝視して…ひどい時は、怯える人すらいたくらいだったのに。
なんでなんだろう、と言う疑問は持っていた。信濃 黄金(しなの こがね) : 「……聞こえませーん」
本当は、機嫌は直ってる。けど、テオさんに事態を直視してもらうために、あえての塩対応。おなかが冷えようが、糖尿病になろうが、テオさんには私がどれだけ精神的に堪えていたか知ってもらいたかった。
そんな中、聞かれた「なぜ、自分の顔を見て動じなかったのか」
話をすれば、落ち着くか、と、少しずつ答えていく。
「……私の家族は、古くから、美人や、美女が多く出る家系でした。時の権力者の家にとついだりは当たり前。その代わり、外からは外見より中身を重視した血を入れ続けてました。……だから、私の周りは、物心ついた時から、美人や美女ばかりだったんです」信濃 黄金(しなの こがね) : でも、思い出したくない部分もある。……そこもあえて思い出そう。それで、テオさんが納得するのなら。
「特に、印象に残っているのは、私のおばあさまでした。家族の中でも、群を抜いて美女だった祖母。あまりにも妖艶で、多くの人が彼女をこう呼びました。「魔女」と。……そして、私は、皮肉にも、そんな祖母の遺伝子を強く受け継いでいます。それが原因で、実の母には疎まれました。そこに、私の難病です。副作用で大食になったにもかかわらず、私の美貌は変わらない。……いつの間にか、母は私をこう呼びました、「魔女の娘」と」
美人や美女に慣れているのは、周りがそういう環境だったから。でも、それがすべていいこととは限らないのです。
「この世に、私の家族以外、美人や美女はいない、と幼いころの私は思ってました。けれど、病気になって、厄介な体質を抱えて、人に疎まれて、家の外に出て、それは間違いだと気が付きました。
世の中は残酷で残酷。外海は美人でも中身は見にくいものばかりだと私は知ってしまいました。
そんな中、テオさんに出会いました。テオさんは確かに美人でした。でも、今まであった人と決定的に違ってました。……テオさんは、外海だけじゃなくて、中身も美人だと、わかったんです。だから、私は、動じなかったんです。いえ、動じなかったというより……見入ってしまったんです。この世で今まで出会った中で、一番、美しい人だ、と」テオドール : 「……顔の造形が整い過ぎている家系、かあ……。それは苦労も多かったでしょう…」
遠い昔に聞いたことがある。そのように血を繋いでいく家もあるのだと。
「まあ、顔の良しあしは確かに大事だけどさ。俺からしたら、それだけで判断してくるような人間は初めから信用してないんだよね。
…家族が優しい人たちだったからか、そういった扱いは受けずに育ったけれど、実の子供に対して言って良い事じゃないよ」
きっと、こんなことがなければ話してくれなかったのだろうと思うと嬉しい反面、申し訳ない気持ちになる。
一歩間違えれば話した相手によっては鼻で笑われてしまうであろう、勇気も要るだろう事を。テオドール : 「……ふふ、中身が美人だ、とか今まで出会った中で一番美しい、だなんて。こがちゃんくらいだよ、そう言ってくれるの。…………でも、ありがとうね」
なんでだろうなあ。誰にそう言われても全く響かないのに、このひとの言葉はすとんと心の奥に入ってくれるんだ。
「さて、俺だけ聞いたんじゃ不公平だよね。なにか聞きたい事があれば、俺も答えよう。この際だ、お互いの疑問は少しでも減らしておこう?」
だから、自然とそんな言葉が出ていた。
きみとは、対等で居たいと思うから。信濃 黄金(しなの こがね) : 私の過去を、笑わずにテオさんは真摯に聞いてくれた。私の過去を、ちゃんと受け入れてくれた。それに、私の心からの言葉に、お礼を言ってくれた。
この人は、私と、対等でありたいと思っている。そう、私は気が付いた。
「……なんで、テオさんはそんなに、道に迷ったり、迷子の迷子のテオさんになったりするんですか?」
今回、私の精神に大きな負荷をもたらした出来事。もし、それに理由があるのなら、私は、それをどうにかして、軽くしてあげたい。お互いに、困ったことが二度と起きないように。テオドール : 「…そうだなあ。興味がある事が目の前にあると、どうしてもそっちを最優先タスクにしてしまう癖があるから、かなあ。
裏切られた過去があって『誰かに見つけて欲しかった』みたいな願望でもあれば、多少は対策しやすいんだけれど……ごめんね」
たとえば、目の前に珍しい生き物がいたら興味をそそられてしまうように。かわいいちょうちょがひらひらしていたら追いかけてしまうように。
俺はただただ重苦しい過去なんてなくて、興味のある事を気の赴くままにやってしまいがちだから。
「ただまあ、今の興味関心は全部、こがちゃんに向いているつもりだったから…今回の事はうかつだったなって思ったよ」
そうして、ようやく決意をして、彼女の方を向く。テオドール : 「だから、こがちゃん。…ううん、こがねちゃん。
俺はね、これからもずっときみと美味しいご飯を食べる日々が、」
表情はいつも通り。
けれど、そろそろ腹をくくらなきゃいけない時間だから、声音だけは真剣に。
「――【穏やかな日々が欲しいから、俺はきみに委ねよう】」
これが、俺達の解錠の言葉。
決意の言葉。信濃 黄金(しなの こがね) : 「……興味じゃあ、仕方ないですね。それじゃあ、さすがに対策は……あ、興味を持っているものを追っても、意識の片隅で、私のことを気にしてくれますか?それなら、多分、どうにかなるはずです」
必死に考えて、聞いたことに対する答えが、あっさりとしていたもので、ちょっと気が抜けてしまった。思わず私は苦笑いしてしまいました。
でも、お互いに、思ったことは話せた。やっと、吹っ切れた。その場に立って、テオさんを直視する。
「テオドールさん、私も、テオさんのおいしいご飯を食べる日々がずっと続いてほしいです。だから……」
「【穏やかな日々が欲しいから、私はあなたに祈りましょう】」
そう言い切ると、私の体は光の粒となって、溶けて、テオさんのもとに再構築されていきました。テオ : 「頭の片隅にきみを意識する…うん。それならば俺にもできそうだ。今まで何で考えなかったんだろうなあ」
きみの案を聞くまで考えもしなかったのが不思議なくらいだけれど。
それならばきっと、迷う回数は減るだろう。…残念ながらそれがゼロになる事がないのだけは、申し訳ないけれど。
…そうして、ふたりの決意の言葉の後にこがねちゃんが光の粒子になって溶けて。
俺は花章の色たる琥珀色の髪に、パートナーである彼女の髪と同じ紫色の眸、
先ほどよりは仰々しい感じの、ファンタジーに出てくるようないわゆる『魔術師』のような出で立ちに、
…その格好には不釣り合いなほど『和』を感じさせるような二振りの刃物――カタナを携えた、騎士となる。テオ : 「さあて、お相手さんが幼い子供じゃない事だけ祈っておこうか、なっ……!」
言葉の終わりに、踊り場の柵へと片足をのっけて力任せに跳び上がる。
そのままホールの床へと激突するその前に、
俺達はゼラニウムの意匠が描かれた琥珀色の円陣に身を浸して、現実の世界から姿を消した。了 - エリス&コーレア
-
エリス : 『…、』
──三日目の夜。私たちは客室のバルコニーで、ちょっとしたお菓子をつまみながらお茶会をしていた。
もうすぐ、私達にとって最後になるかもしれない戦いの時間。
カップの中の紅茶を眺めて、心を落ち着ける。もし負けてしまったら、私たちはステラナイトとしての力を失うことになる。そしたら、コーレアとはパートナーではいられなくなってしまうのだ。エリス : 『…(でも、)』
もし勝ったら? そうしたら、私の声は取り戻せるの? コーレアが演奏する隣で歌う夢は、叶うの?
そうかといえば、それもノーで。
思わず、ため息が漏れた。コーレア : 「…………今夜は少し、冷えますわね」
なんでもない事のようにそう言いながら、ポットの紅茶を自分にもまた継ぎ足して、口にする。
…お砂糖一粒と、ミルクをひと匙。私がいつも、大事な局面を迎えた時にしている飲み方。いわゆる願掛けのようなものだ。
いつもならお砂糖は3つ入れるし、ミルクも5匙くらい入れるけれど。甘い飲み物は、それだけ喉を渇(かわ)かしてしまうから。
「この日をどれだけ、心待ちにしていた事でしょう。
貴女の歌声を取り戻す為の、大事な1歩を踏み出す日をこうして迎えられるのだもの、私は私以外の全てに感謝しているわ」コーレア : いつも通りの口調で、
いつも通りの声音で、
いつも通りの笑顔で。
私は常に、貴女が声に乗せられない分まで、口にできない分まで、自らの気持ちを余す事無く紡いでいる。
叫びたくても叫べない、話したくても話せない、
――歌いたいのに、歌えない。
だからこそ、私は貴女に「言葉」を伝え続けているのだ。それを見せ付けられたエリスが知らず傷付いているかもしれない事には、目を瞑ったままで。
「どうしたのです、エリィ。溜め息なんて零して。
不安ごと、かしら」
何を心配しているのか、何が不安なのか。
なんとなく分かってはいる。
でも、『分かっているつもり』ではダメなのだ。
それではいつしか、『言わなくても分かるだろう』と言う慢心に変わり、いつしか心を交わす事をしなくなってしまう。
「溜め込んでる事があるなら、今のうちに吐き出してしまったらどうかしら。もちろん、無理強いはしないけれど」
私は……全てを話せとは言わずとも、必要な言葉なら、交わしたいと思うから。
つらくとも、言葉にするんだ。
エリス : 『…』
手にしたメモに、書き綴る。「この戦いで勝つことは、本当に正しいこと?」と。
勝てば願いは叶うのかもしれない。けれども、階層が滅びてしまえば、私達の音楽を耳にしてくれる人はいなくなってしまう。
私たちだって、エクリプスを、彼らを止めたことがある。その立場に、いま立っている。だからこそ、迷ってしまうのだ。エリス : 負けて離れ離れになったペアもいる。私はきっと、それが一番怖いのだと思う。
「ねえ、コーレア。もし、私が負けてしまったとしても、これからも奏者としてそばにいてくれますか?」
複雑な感情を口にできない代わりに、それだけ続けて書き綴った。コーレア : 「願いを本当にかなえたいと思っているのならば、正しい事だと思うわ。だって女神さまは、私たち騎士にそれを課しているのだもの。…それ以外で願いがかなうのならば、とっくにかなっているはずよ」
「自分の気持ちに嘘をついてまでかなえて欲しい…とは思わないけれど、私情を抜きにして考えるのならば、エクリプスであろうがステラナイトであろうが、願いをかなえる為には、勝たなくてはならない。……少なくとも、私はそう思う。それで、私たちの演奏を聴いてくれる観客がいなくなったとしても、ね」
ただただ、事実だけを述べていく。我ながら冷たい返事だと思うけれど、そこに本心も混じっているのだから、そう変わらないだろう。
女神がどこまで聞き入れてくれるか、本当にかなえてくれるのかは分からない。でも、行動しないでただ諦めるくらいなら、私はやって後悔してでも、この戦いに勝利したいと思っているけれど。コーレア : …でも、私の願いは最初からひとつなのよね。
「当たり前よ。私はバトルをしようがしまいが、今度こそ貴女の傍で貴女を守るって決めたの。
どんな結果になろうとも、世界中から否定されようとも、」コーレア : 「貴女と共に笑っていられるのなら、私はそれで幸せだし、満足よ。…貴女の歌声が戻れば完璧だけれど、
今はそれ以上に、貴女がしたいと思う事を共に感じたいの。私の方こそ、奏者として、友人として、」
「……貴女の、傍に居させて?」
きっと、情けない笑顔になっていると思う。
命を賭してでも傍に居たいと思った人は初めてで、こんな笑顔を晒してもいいと思えるほどに、貴女の傍が、心地いいの。エリス : ──ああ、そっか。
もしも、星の騎士ではいられなくなったとしても、私たちはそうなのだ。
「もちろん」
たとえこれが負け戦だとしても。
最後の戦いだったとしても。
それで声が戻らなかったとしても。
「私たち、親友だもの」エリス : だから、私は最後まで戦おう。
私を最後まで守ると言ってくれた、私のたった一人の親友のために。
その親友と同じ舞台に立つ夢のために。
「──友に、勝利の歌を!」
だめだったとしても、新しい夢を探すために。コーレア : 「…ふふ、ありがとうエリィ。いいえ、エリス」
その答えに、嬉しいと同時に泣きそうになりながら。
最高にかわいらしくて優しい親友に応えるように。コーレア : 「――貴女に、勝利の旋律を!」
高らかに、堂々と。
貴女の愛らしい声への驚きを少し隠して、私はエリスの手を恭しく掬い、姿を空間に溶かして貴女のドレスとなる。エリス : 光の粒子になったコーレアを纏う。
それは幸運を呼ぶクローバーがあしらわれた、白いドレス。
そしてその右手には、細長い剣。…レイピアだ。
「…いってきます」
足元に広がるシロツメクサとともに風に吹かれながら、あの場所へ向かう。
「大丈夫、もう迷わないよ」了
ステラバトル 開幕
【ラウンド1】しんしんと、静かに、粉雪が降り続ける。時間がたつにつれ、足元の雪はどんどん深くなっていく。
効果:セット時に各ガーデンに雪マーカーが配置される。
このマーカーがあるガーデンのエネミーはマーカーの数の分チャージダイスが追加される。
エリィ : 2+1sk (3SK) > 3,5,6
透羽 雀(すかしば すずめ) : (1B4) > 3
レオン・スノウマリン : 3d6 (3D6) > 12[4,4,4] > 12
透羽 雀(すかしば すずめ) : 4B6 (4B6) > 2,3,6,6
レオン・スノウマリン : そんなことある?
テオ : (3+1)B6 第1Rのチャージ判定 (4B6) > 2,2,5,6
レオン・スノウマリン : えー、うん。リロ
レオン・スノウマリン : 3d6 (3D6) > 12[5,1,6] > 12
レオン・スノウマリン : 5を4に変更
透羽 雀(すかしば すずめ) : すまない、プチラッキーを使う。6の出目一つを5に変える。
監督 : 了解です。ブーケ全然減らないすごい…
ブーケ全然減らないすごい
この時の全員のブーケ所持数は3万を越えていた。
レオン・スノウマリン : 減らなさ過ぎてバグってるのかと思った
透羽 雀(すかしば すずめ) : これはこれは。
テオ : わぁ
監督 : バトル開始です
エリィ :
【No.3 怒涛たる白刃(ホワイトブレイド・ハイタイド)】
キャラクター1体に【アタック判定:3ダイス】を行う。
その後、そのキャラクターを1~2マス移動させる。
エリィ : ターゲットは雀さんです。
エリィ : 3sk3 (3SK3) > 3,4,6 > 成功数: 3
system : [ 透羽 雀(すかしば すずめ) ] 耐久力 : 15 → 12
エリィ : ガーデン3に移動してもらって、行動終了します。
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「うわっ!」
エリィ : 「ごめんなさい。こんなことしたくないけど、負けるわけにはいかないの」
ガーデン中央から大量の雪がステラナイトに向かって流れてくる……雪崩だ!
……あれっ? エネミーまで巻き込まれてる。
効果:全てのステラナイト(エネミー含む)に対し、【アタック判定・5ダイス】を行う。
レオン・スノウマリン : 「ふふ、雪のステージなんてなんて、わたくしらしい舞台でしょうか。」口元に手を当てて笑うと「さぁ、鮫のように追い詰めましょうか」
レオン・スノウマリン : とん、と足を踏み出せば、きらきらと水でできた槍ができあがる。
レオン・スノウマリン : No.1 騎士のたしなみ
レオン・スノウマリン : 「あなたはキャラクター1体に【アタック判定:2ダイス】を行う」と「あなたは1マス移動する」を好きな順番で1回ずつ行うことができる。
レオン・スノウマリン : ガーデン1へ移動
レオン・スノウマリン : 攻撃します
レオン・スノウマリン : ブーケこんだけあるからもう、最大ブーストとして扱ったらだめですか?
監督 : どうぞどうぞ
レオン・スノウマリン : 了解です
レオン・スノウマリン : 5SK4 (5SK4) > 2,4,4,5,6 > 成功数: 4
レオン・スノウマリン : はっはー!
[雑談] system : [ エリス ] 耐久力 : 16 → 12
監督 : 出目がよすぎる
エリィ : 「きゃあ!?」
レオン・スノウマリン : No.4 手折られぬ花 リリウム・グラディオ
レオン・スノウマリン : キャラクター1体に【アタック判定:2ダイス】を行い、【アタック判定:2ダイス】を行う。
レオン・スノウマリン : その後、あなたを覗く任意のキャラクター1体の耐久力を2点回復する。
レオン・スノウマリン : 何もないな!監督!
監督 : いやこれいきなり終わるのでは????
いきなり終わるのでは
監督がうっかりエネミーのHPを普通のPCと同じ数値に設定してしまう。ツッコまれて修正した。
レオン・スノウマリン : ひゃっは~!いくぜ!
レオン・スノウマリン : 5SK4 (5SK4) > 1,2,3,5,6 > 成功数: 2
レオン・スノウマリン : 5SK4 (5SK4) > 1,2,4,4,5 > 成功数: 3
system : [ エリス ] 耐久力 : 12 → 3
レオン・スノウマリン : さて、他のきゃらを回復
レオン・スノウマリン : テオドールさんで
レオン・スノウマリン : 2点回復してください
監督 : すずめちゃんではなく???
レオン・スノウマリン : ん?うん
レオン・スノウマリン : だって6番握ってるし
監督 : なるほど。それではどうぞ。
テオ : あっなんか指名されてた。はーい
system : [ テオ ] 耐久力 : 16 → 18
レオン・スノウマリン : No.6 想う姿は百合の花 ヒーリングリリィ
レオン・スノウマリン : あなたの耐久力を「1ダイス」点回復する。
レオン・スノウマリン : その後、あなたを含む任意のキャラクター1体の耐久力を「1ダイス」点回復する。
レオン・スノウマリン : 1d6 (1D6) > 4
system : [ レオン・スノウマリン ] 耐久力 : 15 → 19
レオン・スノウマリン : 次、雀さん
レオン・スノウマリン : 1d6 (1D6) > 1
レオン・スノウマリン : (そうなる気はしてたよという顔)
system : [ 透羽 雀(すかしば すずめ) ] 耐久力 : 12 → 13
レオン・スノウマリン : まぁ、ご自身の回復スキルもあるし大丈夫じゃろ
監督 : Oh
レオン・スノウマリン : 「小手調べのつもりだったんですが…思った以上に張り切ってしまいました。ふふ、後はお姉さん方お願いしたします」
レオン・スノウマリン : ターンエンド!
監督 : さて、舞台で雪崩が起きますよ!
監督 : 5sk4 レオン (5SK4) > 1,1,2,5,5 > 成功数: 2
監督 : 5sk3 雀 (5SK3) > 2,4,4,5,6 > 成功数: 4
監督 : 5sk3 テオドール (5SK3) > 1,1,1,2,2 > 成功数: 0
監督 : 5sk4 エリス (5SK4) > 1,3,6,6,6 > 成功数: 3
テオ : それじゃあ、雀ちゃんをかばって良いかな
監督 : どうぞ
テオ :
◆No.2[あなたは絶対に守るから(ヘヴィ・ガード)]
効果:任意のキャラクター1体が直後に受ける1回分のダメージを0点に軽減する。その後、あなたは3点のダメージを受ける。
テオ : 雀ちゃんを庇うように立って耐久減らしまーす!
system : [ テオ ] 耐久力 : 18 → 15
system : [ エリス ] 耐久力 : 17 → 14
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「た、助かった、ありがとう」
テオ : 「ううん、これくらいしかできないから。攻撃は任せたよ」
system : [ レオン・スノウマリン ] 耐久力 : 19 → 17
どこからか現れた巨大熊が、ステラナイトに襲い掛かる。
どうやら餌だと思われているようだ。
効果:1・2・3ガーデンにいるステラナイトに対し、【アタック判定・3ダイス】を行う。そのあと、効果対象になったステラナイトは隣のガーデンに時計回りに移動(1にいるなら2へ移動する)
監督 : 雀さんのターンです。
透羽 雀(すかしば すずめ) :
それなら、まず回復をしよう。
No.6【季節、幾度廻るとも(タイム・ゴーズ・バイ)】
あなたの耐久力を【3×現在のラウンド数】点回復する
透羽 雀(すかしば すずめ) : 1ラウンド目だから、3点の回復だ。
system : [ 透羽 雀(すかしば すずめ) ] 耐久力 : 13 → 16
透羽 雀(すかしば すずめ) :
仲間の移動は、予兆発生直後に行うので、これでターン終了とする。
攻撃するにも離れてるからなあ。移動スキルがない。
監督 : 承知しました。
監督 : では、レオン君と雀さんにクマが襲い掛かります。がおー!
監督 : 3sk4 レオン (3SK4) > 1,3,5 > 成功数: 1
監督 : 3sk3 雀 (3SK3) > 2,4,5 > 成功数: 2
監督 : 時計回りにひとつ移動をお願いします。
system : [ レオン・スノウマリン ] 耐久力 : 17 → 16
system : [ 透羽 雀(すかしば すずめ) ] 耐久力 : 16 → 14
透羽 雀(すかしば すずめ) : これくらいならスキルは使わない。
監督 : お腹すいてたのか、クマさん弱かったようですね。
足元の氷にひびが入った。このままでは割れてしまう!
効果:4・5・6ガーデンにいるステラナイトに対し、【アタック判定・2ダイス】を行う。その後、効果対象になったステラナイトは隣のガーデンに時計回りに移動する。
監督 : テオさんの行動です。
テオ : そうだねえ。現状できる事がないから待機でも良いかな。
透羽 雀(すかしば すずめ) : あー、すまない。予兆発生直後に発動するスキルがあるのだが、使っていいかな?
監督 : どうぞ。
透羽 雀(すかしば すずめ) :
では、発動する。
No.2【淡き青の導き(ライトブルー・ラーリギャグ)】
予兆の発生直後
この効果に同意する、あなたを含む任意のキャラクター1~2体を1マス移動させる(移動先はあなたが決定します)
これで、テオドールが同意してくれるなら、予兆範囲外である3に移動したい。今4にいるから。
監督 : 雀さんもいっしょにです?
透羽 雀(すかしば すずめ) : ああ、私とテオドールを3に移動させたい。
監督 : はい、ではテオさんがOKなら移動してくださいな。
テオ : 俺は構わないよ。お願いするね。
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「さっきはありがとう。今度は私が君を助ける番だ」と言って、テオを抱えて隣のガーデンに移動する。ブブブブ……。
監督 : ではあらためてテオさんの行動です。
テオ :
はーい。
と言っても出来る行動はないから、ひとまず待機しておくよ。
監督 : 承知しました。
監督 : ということで、エクリプスの足元の氷がぴきっ…
監督 : 2sk4 エリス (2SK4) > 1,2 > 成功数: 0
【ラウンド2】効果:雪マーカーが各ガーデンに配置される。
監督 : チャージ判定どうぞ
テオ : (3+2)B6 第2Rのチャージ判定 (5B6) > 2,3,3,3,3
透羽 雀(すかしば すずめ) : (3+2)B6 チャージ判定(ラウンド2) (5B6) > 2,3,4,5,5
エリィ : 2+1+2sk (5SK) > 1,1,3,5,5
炉鈴 : 4d6 (4D6) > 17[4,4,5,4] > 17
炉鈴 : …
炉鈴 : そんなことある?????
監督 : 振り直して…ええんですやで…
テオ : わあい。ちょっと振り直させてもらうね
炉鈴 : 殴り殺しそう…
テオ : (3+2)B6 第2Rのチャージ判定/再 (5B6) > 1,4,5,5,6
炉鈴 : リロで
レオン・スノウマリン : 4d6 (4D6) > 10[2,3,3,2] > 10
レオン・スノウマリン : お前は2つの出目しか出せんのか?
監督 : 女神よ、遊ばないで…
なずな : 女神さんwwwwww
レオン・スノウマリン : まぁいいや。3を5まで変えます。
system : [ レオン・スノウマリン ] ブーケ : 49102 → 49094
テオ : あ、じゃあプチラッキーで5を3に変えても良いかな
監督 : あ、どうぞ。ぷちらっきー使ってくださいな。
テオ :
わあい。それじゃあ5に対して2回分使うからブーケ6個減らすね。
【プチラッキーによる出目修正】1,4,5,5,6→1,4,3,5,6
監督 : エリスの行動です
エリィ :
ターゲット:レオン
No.3怒涛たる白刃(ホワイトブレイド・ハイタイド)
キャラクター1体に【アタック判定:3ダイス】を行う。
その後、そのキャラクターを1~2マス移動させる。
エリィ : 3sk4 (3SK4) > 1,5,6 > 成功数: 2
炉鈴 : すいません監督
レオン・スノウマリン : No.2 百合ゆれる舷窓 トリップ・トゥ・ナウヒア
レオン・スノウマリン : 効果2:このスキルにセットダイスが2個以上存在する間、あなたの防御力は1点増加する(防御力の最大値は6です)
監督 : おっと???
監督 : 振り直しますね。
エリィ : 3sk5 (3SK5) > 1,1,3 > 成功数: 0
エリィ :
N0.6 恋とは信仰にも似て(いいところ、見せたいでしょう?)
このアタック判定で振ったダイスの内、アタック対象の防御力未満だったダイスをすべて振り直させる。その後、貴方は🍀を1個得る。
エリィ : 防御未満のダイスを振り直します。
エリィ : 3sk5 (3SK5) > 2,3,4 > 成功数: 0
エリィ : (´・ω・`)
エリィ : 「あっちへ行って!」 と、二つ移動していただきますね。
system : [ エリス ] 🍀 : 0 → 1
監督 : レオン君はガーデン4へ移動願います。
レオン・スノウマリン : はーい
エリィ :
No.1 騎士のたしなみ
「あなたはキャラクター1体に【アタック判定:2ダイス】を行う」と「あなたは1マス移動する」を好きな順番で1回ずつ行うことができる。
エリィ : ガーデン2へ移動
エリィ : 2sk3 ターゲット:テオドール (2SK3) > 2,4 > 成功数: 1
テオ : 「おっと、間合いに入られてしまったかな!」
system : [ テオ ] 耐久力 : 15 → 14
エリィ :
続いて、ターゲットはそのまま
N0.5 幸福の内に散りなさい(悲しみよ、刃となって踊りなさい)
キャラクター1体に【アタック判定:(1+🍀の数)ダイス】を行い、【アタック判定:(1+🍀の数)ダイス】を行う。
このスキルを使用しても🍀は消費されない。
エリィ : 2sk3 一回目 (2SK3) > 4,6 > 成功数: 2
エリィ : 2sk3 二回目 (2SK3) > 1,2 > 成功数: 0
テオ : 「……可憐な姿をして容赦ないねえ」
system : [ テオ ] 耐久力 : 14 → 12
エリィ : 「…あの子に誓ったの、私はやれるだけ精一杯戦うって。だから、ごめんなさい!」
エリィ :
そのままテオさん集中砲火でごめんなさい
No.1 騎士のたしなみ
「あなたはキャラクター1体に【アタック判定:2ダイス】を行う」と「あなたは1マス移動する」を好きな順番で1回ずつ行うことができる。
エリィ : 2sk3 (2SK3) > 4,6 > 成功数: 2
テオ : …ゼロセヴンって、使えそうだと思ったら宣言していいんだっけ?
監督 : OKですよ。
テオ : ありがとう。…それじゃあありがたく。俺のシースのゼロセヴンスキル、使用させてもらうよ。
監督 : ゼロセヴン宣言~回復の下りは取り消しで。すみません。
テオ : はーい。こちらこそ混乱させてしまって申し訳なかったね。
エリィ : ガーデン1へ移動します。
エリィ : 行動終了です。
監督 : いえ、大丈夫です。監督もすっぽ抜けてましたので…
濡れているように見えて、実は凍っているガーデンに気をつけろ。
効果:すべてのステラナイトに対し【アタック判定・1ダイス】を行う。その後、ステラナイトは攻撃を受けたときにいたガーデンの対角線に位置するガーデンに移動する。(1なら4、2なら5、3なら6へ)
監督 : レオン君の行動です。
炉鈴 : あらまぁ
レオン・スノウマリン : No.2 百合ゆれる舷窓 トリップ・トゥ・ナウヒア
レオン・スノウマリン : 効果1:あなたの任意のステラナイト1体を1~2マス移動させる(移動先はあなたが決定します!)。
レオン・スノウマリン : 自分をガーデン2へと移動させます
レオン・スノウマリン : No.3 迷いの森 キャント・ゴー・バック
レオン・スノウマリン : キャラクター1体に【アタック判定:3ダイス】を行う。
レオン・スノウマリン : このアタック判定でダメージを受けたキャラクターは、このターン中防御力を1点減少する。(あなたのターン中この効果は継続し、複数回使用した場合その回数だけ対象の防御力を減少させます。防御力の最小値は1です)。
レオン・スノウマリン : まぁ、今回後半意味ないですけど
監督 : 一点減るだけでも結構大きいような。
レオン・スノウマリン : いえ、これダメージを受けたキャラはこのターン中なので、1回しか攻撃しないと意味ないんですよね
監督 : あ、そうか…!
レオン・スノウマリン : というわけで殴りますが御覚悟は?
監督 : どうぞどうぞ、ブースト付きですね
レオン・スノウマリン : はい、いきますよー
レオン・スノウマリン : 6SK4 (6SK4) > 1,2,2,2,3,4 > 成功数: 1
レオン・スノウマリン : リロ
監督 : どうぞ
レオン・スノウマリン : 6SK4 (6SK4) > 3,3,4,4,5,5 > 成功数: 4
system : [ エリス ] 耐久力 : 14 → 10
エリィ : 「どうして、もどってきちゃうの…!」
レオン・スノウマリン : 「航海者はいつの時代も先に進むのですからね。泥臭く、汗臭く、荒波にもまれながら夢を見る。人とはそういうものです」
レオン・スノウマリン : 「ですので、わたくしは何度でも前へ進みましょう。貴方がどれほどわたくしを吹き飛ばしても。だってわたくしはお兄様の弟ですから」
レオン・スノウマリン : 「ごめんあそばせ、レディ。」ターンエンド
監督 : アイスバーンですべっちゃうぞ!
監督 : 1sk4 レオン (1SK4) > 5 > 成功数: 1
監督 : 1sk3 雀 (1SK3) > 1 > 成功数: 0
監督 : 1sk3 テオ (1SK3) > 2 > 成功数: 0
監督 : 1sk4 エリス (1SK4) > 2 > 成功数: 0
監督 : 全員、向かいのガーデンへ移動願います。
system : [ レオン・スノウマリン ] 耐久力 : 16 → 15
世界が白と黒に統一された、幻想的な世界は人の心を静めさせる。それはステラナイトしかり、エネミーしかり。
効果:すべてのステラナイト(エネミー含む)は【現在いるガーデンの番号】分、耐久力を回復。
監督 : 雀さんの行動です
透羽 雀(すかしば すずめ) :
では、まずは移動しよう。
No.2【淡き青の導き(ライトブルー・ラーリギャグ)】
予兆の発生直後
この効果に同意する、あなたを含む任意のキャラクター1~2体を1マス移動させる(移動先はあなたが決定します)
これでテオを連れてガーデン5に移動したい。
監督 : どうぞ。
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「よいしょ……滑らないように飛んでいく」と、テオを抱えてブーンと移動だ。
テオ : 「ふふ、何度もありがとうね」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「気にするな。仲間を助けるのも正義の味方の役割だ」
透羽 雀(すかしば すずめ) :
そしてガーデン4にいるエリスに攻撃する。
No5.剣閃、久遠のかなたまで(ビヨンド・ザ・エタニティ)
キャラクター1体に【アタック判定:(3×現在のラウンド数)ダイス】を行う。
このアタック判定の間、対象の防御力は【現在のラウンド数】点減少する(防御力の最小値は1です)
監督 : どうぞ。ブースト使用する場合は宣言してくださいね。
system : [ エリス ] 防御力 : 4 → 2
透羽 雀(すかしば すずめ) : ……まて、これでブーストしたら確殺だぞ。
監督 : ええんですやで…
透羽 雀(すかしば すずめ) : ……なら、いいんだが。では、ダイスブーストでブーケを4枚消費して1個追加する。
監督 : アタックダイス9個フルで成功しても1残るし…
system : [ 透羽 雀(すかしば すずめ) ] ブーケ : 38457 → 38453
監督 : さあどうぞ!監督覚悟できてる!
透羽 雀(すかしば すずめ) : (3*2)+1d6 剣閃、久遠のかなたまで アタック判定() ((3*2)+1D6) > (3*2)+1[1] > 7
透羽 雀(すかしば すずめ) : すまない、間違えた。振りなおす。
監督 : どんまい!!!!
監督 : 普通に「9sk2」でええと思うで!!!!
なずな : 監督ー、まだ第2ラウンドー。だから7sk2(3×ラウンド数)+ブーストの1になるはずだからそれで振ります。
監督 : あれ、ブーストフルでつけないの????3つつけてええんやで???
なずな : 同じ技、2回使うんで。
監督 : うん、あれアタック判定ごとにつけられるからね?
なずな : とりあえず、一旦これで振って、ダメージがあれなら次はフルブーストにします。
監督 : 了解です。ではどぞどぞ。
透羽 雀(すかしば すずめ) : 7sk2 剣閃、久遠のかなたまで アタック判定+ダイスブースト (7SK2) > 1,1,2,2,3,5,6 > 成功数: 5
system : [ エリス ] 耐久力 : 10 → 5
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「すまないな、ここで、君を倒させてもらう」
エリィ : 「! 元の世界で、声が出ないままコーレアに何も伝えられないのは嫌!」
透羽 雀(すかしば すずめ) :
「なら、もがいて見せろ。君の正義を見せてみろ」
もう一度、ガーデン4にいるエリスに攻撃する。
No5.剣閃、久遠のかなたまで(ビヨンド・ザ・エタニティ)
キャラクター1体に【アタック判定:(3×現在のラウンド数)ダイス】を行う。
このアタック判定の間、対象の防御力は【現在のラウンド数】点減少する(防御力の最小値は1です)
監督 : ではどうぞ。
透羽 雀(すかしば すずめ) : ダイスブーストをフルで使う。3つ上乗せだ。
監督 : アタック増し増しはいりまーす!
透羽 雀(すかしば すずめ) : 9SK2 (9SK2) > 1,2,2,3,3,5,5,6,6 > 成功数: 8
監督 : お見事!
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「これで、終わりだ!!」
system : [ エリス ] 耐久力 : 5 → 0
エリィ : 「どうして…! 私はただ、自分の声で歌いたかっただけなのに! 自分の声でコーレアとおしゃべりしたいだけなのに…!」
監督 : お疲れ様でした。 ステラバトル終了です。
エリィ : 「…、でも、負けは負けだもの。…ありがとう、星の騎士さんたち」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……なあ、私は約束する。いつか、君のような、声が出ない人のために、声の代わりに思いを伝える方法を見つけることを」
エリィ : 「…うん。できたら、歌も歌えるようになれば素敵だな」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「ただ、倒すだけが正義じゃないのだから。私は科学者だ。模索することもまた、正義」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「必ず、答えを出そう」
レオン・スノウマリン : 「ええ、それが明日を歩くということですから。でも、文字で意思を伝えるのも貴方の声ですよ?伝えたいことは、しっかりとお伝えください」
レオン・スノウマリン : 「生き物は一瞬のうちに死んでしまいますから」
エリィ : 「…生き物って。ふふ、そうね。人間もいきものだもの」
エリィ : 「声はね、さっきのものすごい一撃をくれたあなたみたいに、きっと他の方法もあるはずだから」
エリィ : 「…私も私で、その方法を探したい。…こんなわがまま、コーレアが許してくれるかは分からないけど」
レオン・スノウマリン : 「はい、人間もまた生き物です。もしも、どうしても明日を歩けないと思うのなら、ぜひマリンコンチェルトに来てください。煌めく海を、川をその一端の生き物を見ることができますよ」
エリィ : 「…! マリンコンチェルト…! 知ってる! そう、あなた、そうだったのね! あのとっても大きな水族館の! …もちろん、またコーレアと一緒に行くわ!」
レオン・スノウマリン : 「わがままなんて、ふふ。貴方の夢を応援しない、貴方の大切な人なんてきっといません。わたくしは応援いたしますよ。」
レオン・スノウマリン : 「これはこれは、ふふ。ご来館ありがとうございます。また、来てください。わたくし、張り切って準備いたしましょう」
テオ : 「ふふ、それなら貴女のパートナーとのお出かけで水族館に行った帰りにでも、うちの喫茶店に来てくれると嬉しいな」
テオ : 「ささやかだけれど、好みのフレーバーで作ったティーセットを用意して待ってるよ」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「私はひたすら、研究しよう。なに、こういう目立たないことは得意だ」
エリィ : 「…いいの? 私、貴方に沢山攻撃してしまったのに」
テオ :
「それは譲れないものがあったからでしょう?
…俺はね、貴女が俺にその怒りをぶつける事で、貴女がもともと持っている優しい心を、真っ直ぐな気持ちを、守ったんだ」
テオ : 「自分自身さえ傷つけそうに見えたから、それでよかったんだよ」
テオ : 「貴女が傷付く事で、悲しむ大切な人がいるでしょう?」
エリィ : 「…、本当にありがとう…!(ぼろぼろと泣きながら)」
テオ : 「………ふふ、可憐な騎士さん、ごめんね。きみの願い、摘み取るには純粋すぎるけれど…」
テオ : 「これからはきみだけの騎士と、穏やかに過ごしてね」
エリィ : 「…はい…!」
監督 : その力強い返事を最後に、皆さんは元の場所に戻っていきます。
カーテンコール 最終日・チェックアウト
無事に勝ててよかった、さあ、日常に帰ろう。このリゾートでの思い出は後でしみじみと思いだして、ペアと笑いあおう。
- レオン&クリストフ
-
レオン・スノウマリン : 腕いっぱいに資料を抱えて、お兄様の元へと走る。よくないとわかっていてもはやる心を抑えきれない。ああ、だって、だって、
レオン・スノウマリン : お兄様と、海へと行ける…!わたくしの心に焼き付いて、憧れてたまらない場所!浪漫に溢れた愛しい場所!今日一日どころか、昨日も一昨日も嬉しくて、先生にも不思議な顔をされてしまった。
レオン・スノウマリン : 「おに、いさま!お待たせ、いたしました!」息を切らして、走り寄ると、勢いで腕から一枚、紙が飛び出していった
クリストフ : スノードームリゾートから帰って来てから、レオンはなんだかそわそわとしていることが多かった。
はじめは楽しかったのだなと眺めていたが、どうやら少し違うようで……クリストフ : 「! レオン、そんなに息を切らせてどうしたんだい?」
息を切らせて駆け寄る彼に尋ねる。それと同時に飛び出していく書類。
踏まれてはいけないと、それを拾い上げる。
「…これは?」レオン・スノウマリン : 「あの、お兄様!早いとは、思ったのですが…」そっと、行き先の資料を渡す。
レオン・スノウマリン : 「早く決めてしまわないと、夢みたいで…。いえ、これは言い訳ですね」少し照れて笑うと
レオン・スノウマリン : 「お兄様と、相談する時間が楽しいので、早くしたくなってしまいました」
クリストフ : 「……ああ、なるほど」
思わず口角が上がる。可愛いなあ。クリストフ : 「そうだね、夏休みに海へ行く計画…早めに立ててしまおうか」
夢なんかじゃないのだけけど、きっとそれほどまでに楽しみにしてくれているのだろう。クリストフ : 「…ああ、そうだ。立ったままでは疲れるだろう、どこか座れるところに行こうか」
レオン・スノウマリン : 「はい!早めに行動しておいたほうが色々と良いことばかりですし」それにしても、早すぎたかも、とは思いますが
レオン・スノウマリン : 「ここは、人魚の真似事ができますし。ここは夜景がすごく綺麗なんだそうです」
クリストフ : 「そうだね。予約も早く取っておきたいし、ゆっくり準備もしたいからね」
きっとこの先、試験や新しい戦いで、準備をする暇がなくなってしまうことがあるかもしれない。だから僕は、ほんの少し早すぎても、それでもかまわない。クリストフ : 「へえ、人魚に夜景どちらも捨てがたいね…。あ、珊瑚礁を見られる場所もあるんだね。
…こっちの、魚とも触れあえるダイビングも素敵だな」レオン・スノウマリン : 「はい、とても素敵で、わたくしではとても絞り切れず…。全部持ってきてしまいました」机の上に積みあがるタワー。
レオン・スノウマリン : 「こちらの旅館では、取れたての新鮮な海鮮料理が売りですし、こちらでは、目の前で捌いてもらえますし…」
レオン・スノウマリン : 「ああ、そうです!水着も必要ですよ。お兄様!」
クリストフ : 「うん、うん。きみの好きなものが沢山だからね」
積み上がったタワーから一枚一枚、資料を見ていく。クリストフ : 「うーん…そうだな、それじゃあ旅館はその要素が両方入ったところにしよう。纏められる所はなるべくまとめて…」
資料にメモをしながら、分けていく。
「…水着がないと海で遊べないからね、今度新調しに行こう」レオン・スノウマリン : 「はい!ご一緒に…、ご一緒に、ですか?」
レオン・スノウマリン : 「え、あ、いえ、イヤというわけではなくむしろ嬉しいんですが…。よろしいんですか?」うきうきした顔で見つめる。
レオン・スノウマリン : 「こんなにも好きがあって、本当に、夢みたいですね…」
クリストフ : 「うん。…一人で選ぶのもつまらないし、帰りにテオドールさんの喫茶店に寄ったり…買い物以外にも楽しみがあるだろう?」
クリストフ : 「ふふ。なるべく、きみが好きなものを沢山楽しめるように計画を立てようね」
少し背伸びをしながら、よしよしと頭をなでる。レオン・スノウマリン : 「そ、そうですね!」流石お兄様、浮かれて目先のことだけを考える、なんてことにはならないのですね…!
レオン・スノウマリン : 「はい、でも、お兄様の好きも入れたいです」いつもと同じように撫でられて嬉しそうな顔をしながら
クリストフ : 「海へ行く約束も楽しみだけど、他のことも目一杯楽しまないとね」
よしよしと撫でつづける。
「そうだなぁ。…それじゃあ、夜景と星空の綺麗なところはないかな?」レオン・スノウマリン : 「はい、今を精一杯楽しみましょうね」生きているのだから
レオン・スノウマリン : 「ありますよ!もちろん!」ごそごそとタワーの中からひきづりだす
クリストフ : 「うん。それで、よぼよぼのおじいちゃんになったら「ここまで生きてきた!」って言えるようになりたいものだね」
……よぼよぼのおじいちゃんになる自分たちを、あまり想像できないけれど。クリストフ : 「あった! それじゃあ、僕はこれと、あとはきみが好きなものがいい。この間は僕の好きなものにたくさん付き合ってもらったから、今度は僕がきみの好きなものを楽しみたいんだ」
レオン・スノウマリン : 「そうですね。それで、お互いに笑えたら、それが一番ですね。」新しい家族ができても、わたくしたちが仲良しであることを、ためらいもなく信じて
レオン・スノウマリン : 「ふふふ、ありがとうございます。なら、わたくしの好きを詰め込ませていただきますね。お兄様。」優しいお兄様
クリストフ : 「そうだね。…だから、その日が来るまで精一杯生きていこう。」僕らの願いを叶えるために。
クリストフ : 「うん。…君が好きな海のこと、沢山知れる機会になったらいいな」
今度こそ兄として、弟のそばにいられるように。了 - 雀&龍弥
-
透羽 雀(すかしば すずめ) : ……タタトン、タタトン、タタトン……
スノードームリゾートから、アーセルトレイへとつながる線路、それを走る列車に私と相棒は乗っている。
小気味よいリズムで、走る列車の中、私は考え事をしていた。今回戦ったエクリプス。彼女は、ただ、失った声を取り戻したかっただけだった。それが、どんどんとゆがみとなり、次第に目的のためなら何でもしようという思いをロアテラに利用されていた。
転じて、私はどうだ?今は、まだ、純粋に正義のために私は戦うことができているが、いずれ、私もゆがみに飲まれていくだろう。その時、相棒は、最後までついてきてくれるのだろうか。私を止めようとしてくれるのだろうか。
我慢できずに、私は相棒に聞く。
「天璋院……もし、私が、今回のエクリプスのように、正義を遂行する心をロアテラに利用されたとしたら、君は、どうする?」天璋院 龍弥 : 「それでも、君についていくよー。」窓の外を見ながらただ普通に言う。
天璋院 龍弥 : 「だって、俺が君に夢を見たんだからさ。君の夢の終わりも、俺は見るよ。それがどんな結末になっても」
天璋院 龍弥 : 「どうなっても、俺は君の相棒だよー」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「……そうか、そうだな。たとえ、どんな結末が待ち受けていても、これは、ステラナイトとなった私が選んだ道。そして、その傍らには君がいる。君に、結末を見届けてもらえるのなら、私は、世界一最高に幸せなステラナイトだろうな」
ああ、彼らしい。彼は、私の弱いところを確実に受け止めて、受け入れてくれる。
「……なら、できる限り、最高の結末にして見せよう。もがいて、あがいて、最善を尽くして見せよう」
流れる景色を見ながら、私は言う。天璋院 龍弥 : 「そうですよー。それに、どんなことになっても、自分を通せたなら、それは俺にとっての夢ですからねー」
天璋院 龍弥 : 「俺の、やってみたかったことですよ」
天璋院 龍弥 : やってみたかったけれど、考えることさえできなかった、そんな夢
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「ふふ。なら、天璋院がやってみたかったことを、私が引き継いで形にしてみよう。まっすぐ、まっすぐ、自分のやるべきことを全うし、信念を曲げずにやりぬいて見せようじゃないか」
列車の速度が落ちる。もうすぐ、降りる駅に着くようだ。降りる支度をしながら私は言う。
「まずは、あのエクリプスの少女みたいに、声を失った者たちのため、思いを伝える道具や技術を研究しようじゃないか。……手伝ってもらうからな、天璋院」天璋院 龍弥 : 「もちろんですよー。夢のためなら、微力ながらねー」
天璋院 龍弥 : 「ま。花の自分にできることなんて、たかが知れてると思いますけどー」
透羽 雀(すかしば すずめ) : 「そうしたら、私は虫だよ虫。花と虫、いい協力関係じゃないか」
思わず苦笑いをしつつ、停車した列車から降りる。いつもの景色が広がる。ああ、帰ってきた。夢の世界から帰ってきたんだ。……ぐっ、と気合を、信念を入れなおす。
「じゃあ、さっそく戻って、研究としゃれこもうか!」了 - テオドール&黄金
-
テオドール : 「ふむ…どれにしようかな」
リゾート旅行の帰還間際。ホテル内のお土産屋さんを見まわしながら、色とりどりの品を手にとっては戻し、を繰り返している。
家族以外にもお店の常連さんやご近所さんへ何か買っていこうかな、と思っていたから、想像よりも多い種類に頭が若干パンクしそうだった。
「こがちゃんはなにかいいもの見付けた?」
少し離れた距離に居るパートナーの許へ、一旦意見を聞きに行ってみようか。信濃 黄金(しなの こがね) : 「お土産、お土産、どれにしようかなー」
おいしそうなお菓子や、レストランのメニューを気軽に家で食べられるようにしたレトルトパック、それにキラキラきれいなアクセサリー……会社の人たちには、お菓子をいくつかチョイスしてー、私とテオさんで食べるようにちょっと高いお菓子を選んでー、でも形があるものを選ぶのもいいよねー、と思っていた私の目が、あるものに止まった。
「あ、テオさん!このスノードームが付いたキーホルダー、かわいくありません?」
と、スノードームが付いた小さなキーホルダーをちょうどこっちに来たテオさんに見せます。テオドール : 籠の中にあった食べ物たちに「いつものこがちゃんだ」とどこか安堵しつつ、彼女の手にちょうど握られていたスノードームが付いた小さなキーホルダーに視線を移す。
「わ、本当だ、色んなドームがあるんだね…可愛いなあ…」
各季節を象徴するような粉雪が舞う綺麗なスノードームを横から覗き込み、よくよく観察してみて、
「…………あ、これ、」
こがちゃんが手にしていたスノードームは、よく見てみると色とりどりのシロツメクサがふわふわと舞っているかわいらしいデザインだった。その事に若干の驚きをにじませて。
「…ふふ、ちょうど二つあるし、僕らのお土産はこれにしようかな」
戦った可憐な騎士の子を思い出して、なんだか忘れたくないなと思ったから、
こがちゃんに向かってそうはにかんで見せながら、シロツメクサのドームを大切そうに掲げたのだ。信濃 黄金(しなの こがね) : 「あ、それいいですね!今回のステラバトルを象徴するようで。それにかわいらしいし!」
テオさんがスノードームのシロツメクサに気が付いて、ちょっとはにかんだ顔をしてそれを選ぶのが、とてもかわいらしいなと思ってしまう。なら、こっそり、私も何か探してみようかな。と、商品たちを品定めしていると、ゼラニウムの絵が描かれたティーカップを見つけた。色合いも、琥珀に近い黄色で、数も2つある。
「これでお茶会したら、楽しそう」
サプライズにしようと、こっそりお店の人に頼んで、包んでもらって、見えないように荷物の中にしまった。喜んでもらえるかなあ?テオドール : 「?」
なにやらこがちゃんがご機嫌良さそうにしているのを横目に、俺も必要なお土産たちを店員さんに渡して、お会計を済ませる。
そうして後はチェックアウトをすませるだけ、の状態で。
「こがちゃん、…今回もありがとうね」
そう言いながら、スノードームと一緒に買っておいた、ブレスレットのような素材で出来たミサンガを彼女の手首に飾る。
「普通のブレスレットだとお仕事の邪魔になるかなあと思ったから…ところどころに小さな石がはめ込まれているミサンガにしてみたんだ」
全部が全部金属じゃないからね。これなら重くもないし…
「願いがかなう時に切れるっていう言い伝えのある装飾品だから、これからに向けての願掛けにもなるかなって」
少しだけ照れくさいけれど、やっぱりきみがパートナーでよかったなって思うから、その気持ちも込めて。
「…ふふ、まだまだいっぱい心配かけちゃうかもしれないけれど…これからもよろしくね、黄金ちゃん」
この旅で一番の笑顔で。
大切な人とこれからも日常を生きるんだ、というひそかな決意と共に。信濃 黄金(しなの こがね) : お互いお会計を済ませて、合流。このまま、チェックアウトするのかなと思ったら、いきなりテオさんにお礼を言われた。そして、ミサンガを結んでもらった。
「え、え……?ええっ!?いいんですか?」
思わず挙動不審になってしまった自分がいる。思わぬ出来事に思わず夢じゃないかと思ったけど……手首になじんだミサンガの感触が、現実へと引き戻した。
「……ありがとう、ございます」
確かに、いつもテオさんの迷子とかで心配してるけれど、それ以上に私は食費がかさんでいるんじゃないかと心配になってしまってる。でも、それも大切な人と生きる日々の中でだったら、些事なことかもしれない。
「あ、あの!!これ、私から……です」
私も別に包んでもらったゼラニウムのティーセットを渡す。大切な人と、同じ日常を過ごしたいのは私も同じだから……。
「一杯ご飯食べすぎちゃうかもしれないけど、私はこれからも、テオさんとおいしいご飯が食べたいです!!これからもよろしくお願いします!!」
……思わず90度のお辞儀をしてしまった私は悪くないはず。テオドール : 「ふ、ふふ…」
なんというか、お互い考えている事は同じだったんだなあ。
ほんのりとあったかい気持ちになる。
「いいのいいの。俺からの感謝の気持ちだもの」
それに、何度だっていうけれど、俺はね。
「こがちゃんが美味しそうに食事してくれるから頑張れてるところがある身としては、食費なんて些細なことは横に置いておいて欲しいなって思うんだよね」
そう言い切ってから、こがちゃんからティーセットを受け取る。……ふふ、俺達の花章みたいな綺麗な意匠だね。とっても素敵なチョイスだなあ。
「ありがとうね。…このティーセット、帰ったら早速使おうか。せっかくだから、2人の好きなものをふんだんに使ったフルコース料理でも、たまには作ってみようかな」
もちろん否とは言わせるつもりもないけれど、…胃袋は掴んでいるからね。
こがちゃんにはもっともっと、色んな美味しいものを食べて欲しいと思うんだ。食べる事を楽しいと思ってくれる人って、結構貴重なんだよ。
「…うん、こちらこそよろしくお願いします。」
きっとお互い、面白い表情をしているに違いない。そう思いながら、俺も黄金ちゃんを真似して90度のお辞儀をしてみせた。信濃 黄金(しなの こがね) : 「食費のことと、おいしいものを食べるのは別問題ですー。いつもおいしいものを食べさせてもらってるんだから、感謝の気持ちは必要ですってー」
思わず顔をあげてそういうけど、怒りじゃなくて笑顔になってしまう。なーんだ、お互い考えてることは同じだったじゃないか。
「うん、二人でご飯とかお茶しようと思って買ったやつだから、使ってもらえたらうれしい!わわ、テオさんのフルコースはおいしいのに、私やテオさんの好きなものばかりになったら、もう究極のメニューなこと確定じゃないですか……」
くぅう。
「なんでここで鳴るの、おなか!!」
他の人が見てる前で思わずわたわたしてしまう、私でした。了 - エリス&コーレア
-
エリス : 星の騎士としての資格を失ったら、もうこの声を取り戻すことはできないのだろう。ほんの少し前の私なら、そんな風に絶望していたと思う。
『…!(みてみて、人工声帯の研究だって!)』
実際エクリプスとして負けたけれど、思ったより絶望はしなかった。
それは、たまたま私に勝った人達が、とてもいい人たちだったから。
そして負けてしまった私を、コーレアが見捨てないでいてくれたから。エリス : あれから、コーレアと一緒に声を取り戻すために別の方法を探していた。
あの旅行からしばらくしての事だった。フィロソフィア大学で人工声帯の研究を始めるという記事が載っていたのは。
『…、(あっ)』
研究メンバーの中に、見覚えのある顔がある。あの時私を止めてくれた、星の騎士たちの一人だ。コーレア : 勝負に負けても、不思議と嫌な気はしなかった。
そりゃ、勝負ごとに負ける事自体は悔しいのだけれど、…エクリプスとなった事に後悔もなければ、私たちに勝ったステラナイトたちへ恨みを抱く事も無かった事には、自分でも少々驚いているの。
エクリプスになって負けたなら、きっと心が引き裂かれるくらいの絶望と恨みを抱くのだと思っていた。けれど、彼らと敵対して、言葉と心を交わして、……我に返ったとでも言うのかしらね。不思議な感覚。
「人工声帯の研究……」
私は貴女を守り切れなかったと言うのに、それでも傍に居る事を許してくれた。この時ほど、女神さまに感謝したことはないと思う。
確か姉さまが、「何か面白そうなことを研究したいって言う人がいたから多額の出資をした」と楽しそうに話していた…そんなことを思い出した。私たちがバトルに敗北してしばらく、2人で他の方法がないかと探していた時に。コーレア : 「……あら、この方はもしかして…」
思わずエリスの方を見やる。相対した騎士の中の一人が研究メンバーを映した写真の中に居るのを見て、微かな希望を抱いたような表情をしていた。
「良かったわね、エリス。…この人たちの事を信じてみて」
思わず頭を撫でながら、笑顔でそんな言葉が自然と零れていたの。
前までなら、私がどうにかしなくちゃと思っていた事。でも、私にはどうにもできなかった事。
全部ひとりでやろうとしなくていい。出来る人に協力を仰げばよかったのだと、どこか安堵してすらいるわ。エリス : 『!(この人が、声の代わりになる方法を探してくれるって言っていたの)』
けれど、あの時彼女が言っていたのはあくまで「声の代わりに気持ちを伝える方法」だった。…それがまさか、いつのまに声そのものを取り戻すための研究になっていたなんて。
『…、(信じてよかった。…それに、コーレアもありがとう)』
この研究に出資しているのがコーレアのご実家だと、記事にも書かれていた。…記事を見た時の彼女の反応的に、多分出資をしたのはご家族の誰かだ。
『…!(まだまだ、先は長いけれど…夢が叶うね!)』エリス : 思わず筆談の筆跡も弾む。この研究が成功したら、コーレアの演奏で私が歌うという、いちばんやりたいことができるようになるのだから。
だからだろうか。なんとなく、最近のコーレアは表情が柔らかい。
『(ねぇ、コーレア! 私、歌えるようになったらコーレアと一緒にコンサートがしたい! こんな感じのステージで…)』
今なら、こんなことを言っても大丈夫な気がした。さらさらと、海の中をイメージしたステージを絵に描く。コーレア : 「声の代わりになる方法…ふふ、それが今や声そのものを取り戻す研究になるだなんて、……本当に、良い人たちね」
小さなテラス席から見える街並みを眺めながら、大切な人とこうして夢を語る日常。少し前とそこまで変わらないのにこうして満ち足りた気持ちになるのも、もしかしたら色々と吹っ切れたからなのかもしれないわね。
「私も、生家(うち)も、特別な事は何もしていないわ。…上に立つ者として、持つ者として、求められたものを、預けたいと思う者に預けている、それだけの話よ」
少々興奮気味に筆を走らせる友人の姿は、あの時からは想像もつかないくらいに輝いていて、でもきっと、本来持っていたもののように思えて。表情がいつも以上にゆるんでしまっていると思う。
「貴女や騎士たちが、思い出させてくれたのよ。私がやりたい事の、根本の気持ちを」コーレア : 誰かが何かをしたいと思う事。私はそれを応援したいとずっと思っていたから。だから、たとえ演奏家になれなくたって、権力を持つ家の者として、世の中が幸せになれるように持てるものを預けたいと思っていたの。
「…コンサート」
それも、考えていない訳ではなかった。ただ、私は2人で愛する音楽を奏でられればいいと思っていたから、夢のまた夢、として、いつかかなえられれば良いなと思っていた事。
でも、一番やりたいと思っていた事でもあって。
「海の中のステージ、なかなか素敵ね。これならあの水族館の映像も依頼して、海をイメージした曲で流してもらう事も出来るかしら」
どんなステージがいい、どんな会場がいい、どんな衣装がいい、そんな、本当に夢なんじゃないかってくらいの幸せをこうして2人で考えられる時間が、無性に愛おしいと思うのは、
……私も、貴女の歌をまた聴きたいと、出来る事ならともに演奏したいと思っていた、一番やりたいと思っていた気持ちが、同じだったことが嬉しいから、なのかな。エリス : 『(うん。私を止めてくれたのが、あの人たちでよかった)』
他の人が相手だったら…例えば、引っ越してきたあの時の啓示が間違いじゃなかったら、その時はどうなっていたのだろう。
…ううん、あの時は結局女神様の手違いで、相手もわからなかったから、想像がつかない。
けれども、きっと今のようには過ごせていなかっただろうと思う。
『(コーレアと、ご家族の皆さんはとても立派だと思う。その「それだけのこと」のおかげで、夢を叶えた沢山いたんだもいたんだもの)』
今回のこの研究のこともしかり。エリス : 『(きっと、相談したらOKしてくれると思うの)』
あれから、マリンコンチェルトにも遊びに行った。その時に、ふと思いついたのだ。
自分たちで考えたステージで、コンサートがしたいと。その時にはもちろん、コーレアが演奏して、私がその隣で歌いたい。
『(この、頭にクローバーの模様があるクラゲをモチーフにしたライトを下げて……)』
私が歌えるようになるまでは、きっとまだまだかかるだろう。
歌えるようになっても、リハビリやブランクを取り戻すための猛特訓が待っているかもしれない。
だけど、コーレアがいてくれるから。
『(ねえ、コーレア。コンサートを開くその時は、あの人たちを呼んでもいい?)』
私達を止めてくれた彼らがいるから、つらくなんかない。コーレア : 「それを言ったら貴女だって、とても勇気のある人だと思うわ。…だって、自分が住んでいた世界を飛び出して、こんなに遠くの地まで来てくれたのだもの」
そうでなかったら、そもそも私たちだって出会えていなかったのだから。誰がなんと言おうと、エリスは勇敢な心を持っているのだ、と自信を持って言える。
「誰しもが皆、出来ることを出来る人とやっていければ素敵よね」
どんな人だって出来る事、出来ない事、当たり前のように思い、行動している事がある。それがうまくかみ合っていければ、きっとみんな幸せなのだろうにな、と思わずにはいられなかった。コーレア : 「そうね。あの人たちならきっと…」
やらなければならない事、準備しなければならない事、これから先の未来、苦労する事の方がきっと多いと思う。もしかしたら、その間にロアテラに滅ぼされてしまうのかもしれない。
でもね。
「かわいらしいクラゲさん…ふふ、クローバーの模様がついているのね。是非取り入れましょう」
とびきりの笑顔で、私はエリスに提案をした。
「他にも、やりたい事が出来たら…どんなに些細だと思う事でも、私に協力させて。モノや金銭的に解決できることなら両親に頼めるし…そうでなくても、」
「私は貴女とこれからも、喧嘩だってして行けるくらいの友人で居たいから。だから、私に出来る事なら、どんなことだって力になりたいの」
頼り頼られる、時には喧嘩だってする。そんな、当たり前の日常を、これからもずっと。
そして、
「もちろん、2人で開くコンサートにあの人たちを呼びましょう。…なんて言ったって、恩人なんだもの。特等席を準備しなくちゃね!」
私たちの奏でる音楽が、世界の為に人知れず頑張ってくれる騎士たちの憩いに、敗れてしまったエクリプス達の安らぎとなってくれればいいな。了
ステラナイツ イン スノードームリゾート〜春〜
【完】